平成17年度年報発刊に際して
平成12年末に最初の「宮崎県立日南病院年報」が平成11年度の年報として発刊され、柴田紘一郎前院長の巻頭言によれば、「20世紀まとめの節目の年を機に、日南病院活動の記録を今後、年度ごとに作成することにしました。自分たちの仕事の成果をまとめ、記録に残すとともに、これを職員間、部門間の情報交換の場として活用することは有意義だと考える次第です。そのことが自省にもなり、また将来の病院発展の足がかりとなると確信しています。」と述べておられます。
爾来年度ごとに年報が発刊され、21世紀における日南病院の歩みが記録に残されてきました。この間多くの職員が入れ替わりましたが、各年度の年報に目を通しますと、日南病院と地域医療の発展に貢献しようという職員各人の意気込みが感じられます。特に病院機能評価認定取得に向けての取り組みを通じて、職員の意識が次第に変革されてきたことが伺われます。
しかし一方、医療を取り巻く環境は年々加速度的に厳しさを増し、医療制度改革の名の下に猫の目のように変わる診療報酬の改訂や、卒後臨床研修の必修化による医師の偏在と、それによる大学医学部附属病院と地方病院の勤務医の激減が、当院の経営にも大きな影響をもたらしています。
とりわけ日南・串間医療圏においては、少子高齢化の現象が顕著に現れており、医療圏の総人口は毎年約800人ずつ減少しています。この流れの中で当院の入院患者数と病床稼働率も年々減少してきています。当院の常勤医師数も一時に比べ減少し、そのため特に夜間の救急体制に不備を生じており、他の医療圏に患者が流出している事態にもなっています。医師の欠員を補充し収益を生む医療スタッフを充実させようとしても、最大の医師供給源である宮崎大学医学部も医師不足に悩んでおり、他県の大学も県外に医師を派遣する余裕はありません。
「温故知新」という言葉があります。国語辞典によれば、昔のことを尋ね求めて、そこから新しい見解・知識を得ることと解釈されています。これはまた、過去のデータを基に新たな出発をするという意味にもとれます。平成17年度は当院が県の福祉保健部県立病院課に属していた最後の年度であり、今手にしておられる平成17年度の年報はその年度の記録であります。ご承知のように平成18年4月に宮崎県に於いても地方公営企業法の全部適用が実施され、病院局が発足して病院事業管理者(病院局長)の指導の下に県立病院の経営改善に取り組むことになりました。とりわけ当院は他院に比べこれまで最も大きな累積欠損金を生じており、最も周囲の状況が厳しい中で最も経営の健全化が求められています。
職員の皆様におかれましてはこの年報を熟読して頂き、ポジティブなデータばかりでなくネガティブなデータにも目を留め十分に分析して、それを改善するにはどうしたらよいかを職員一人一人が自分のこととして考えて頂きたいものと心から願っています。
最後に、年報の編纂にご尽力頂いた医療連携科の木佐貫医長と庶務係スタッフに深謝いたします。
平成18年10月 脇坂信一郎
第1章 病院の概要
1. 病院の概要
所在地 | 日南市木山1丁目9番5号 | |
---|---|---|
開設年月日 | 昭和23年9月1日 | |
現施設新築年月日 | 平成10年2月24日 | |
診療科目 | 内科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、神経内科、麻酔科、精神科、心療内科 (計16診療科、リハビリテーション科は兼任、内心療内科・精神科は休診) |
|
許可病床数 | 一般336床、感染症4床、合計340床 | |
診療報酬 | 一般病棟入院基本料Ⅰ群入院基本料1 (2対1以上、平成16年4月1日から) |
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施設の規模 | 土地 建物 駐車場 |
36,046.23㎡ 23,400.89㎡ 外来 283台 職員 233台 |
診療日案内
- 受付時間
新患(はじめての方) 午前8時30分から午前11時まで
再診(2回目以降の方) 午前8時30分から午前11時まで
※ 予約の方は、その曜日・時間に
但し、木曜日の皮膚科は午前8時30分から午前9時30分までの予約診療のみ
脳神経外科は、手術のための外来診療ができない場合あり - 急患はいつでも受け付け
- 土曜日・日曜日・祝日及び年末年始(12月29日から1月3日)は休診
組織
職員数
[医療部門] | 71人 | |
---|---|---|
医師 | 41人(臨床研修医9人含む) | |
薬剤師 | 7人 | |
放射線技師 | 8人 | |
臨床検査技師 | 9人 | |
その他の医療技術者 | 6人 | |
[看護部門] | 222人 | |
看護師 | 211人 | |
看護補助員 | 11人 | |
[給食部門] | 15人 | |
管理栄養士 | 4人 | |
技術員 | 11人 | |
[管理部門] | 17人 | |
事務員 | 15人 | |
技術員 | 2人 | |
[合計] | 325人 |
2. 病院事業の執行状況及び事業実績
当病院は、日南串間医療圏域における公的医療機関として、ICU(集中強化治療室)・CCU(冠動脈疾患集中治療室)・NICU(新生児集中治療室)の整備を行い、高度医療機器を充実し、地域社会に貢献する中核病院として質の高い医療サービスの確保に努めてきたところである。
経営状況は、まず収益では、入院患者数が前年度比で 6,346人減少したこともあり、入院収益は3,182,124,670円と前年度に比べ135,903,791円減少した。また、外来患者数は前年度比で10,845人減少したものの、外来収益は1,040,831,963円と前年度に比べ32,184,393円増加した。これにより医業収益は、4,509,861,980円と前年度に比べ105, 356,546円の減となった。
次に、費用については、医療器械の減価償却費が減少したものの、退職給与金の大幅な増加や災害拠点病院整備事業費が増加したため、医業費用は5,726,116,029円と前年度に比べ 37,404,783円の増となった。
その結果、経営収支の状況は、病院事業収益が前年度比で1.8 %減の5,356,308,931円に対して、病院事業費用が前年度比で0.5%増の6,218,016,501円となり、861,707,570円の当年度純損失を計上した。
- 患者の利用状況は、延入院患者数 99,155人、延外来患者数140,678人で、1日平均患者数を前年度と比較すると、入院患者数が17人減の272人、外来患者数が47人減の577人であった。
- 医療機器導入の状況は、一般撮影用CRシステムの更新等を行った。
(1) 患者の状況
区分 | 17年度 | 16年度 | 増減 |
---|---|---|---|
入院患者数 | 99,155人 | 105,501人 | △6,346人 |
(一日当たり) | (272人) | (289人) | (17人) |
外来患者数 | 140,678人 | 151,523人 | △10,845人 |
(一日当たり) | (577人) | (624人) | (△47人) |
病床利用率 | 79.9% | 85.0% | △5.1ポイント |
平均在院日数 | 20.0日 | 21.0日 | △1.0日 |
(2) 医療器械の整備状況
平成17年度は一般撮影用CRシステム、手術室用CR装置及び医療画像管理システムなど69件の整備を行った。
(3) 診療の状況
手術件数 | 3,608件 | ||
---|---|---|---|
分娩件数 | 211件 | ||
解剖件数 | 2件 | ||
放射線件数 | 343,866件 | ||
人工透析件数 | 実患者数 延透析回数 |
68人 2,630回 |
|
人間ドッグ受診者数(日帰りのみ) | 75人 | ||
理学療法件数 | 延件数 一日当たり |
17,557件 72件 |
|
臨床検査件数 | 入院 外来 |
373,588件 788,400件 |
|
処方せん枚数 | ・外来処方せん 枚数 院外処方せん枚数 院外処方せん発行率 ・入院処方せん 総数 |
85,548枚(約353枚/日) 81,459枚 95.2% 24,499枚(約67枚/日) |
|
薬剤管理指導状況数 | ・注射処方せん枚数 ・服薬指導件数 |
31,286枚(約128枚/日) 734枚(月平均61.2件) |
|
給食の状況 | 延食数 一日当たり |
236,857食 649食 |
|
(栄養指導件数) | 入院 | 個別 集団 |
1,544件 851件 |
外来 | 個別 集団 |
97件 82件 |
(4) 経営状況(決算の推移)一覧表
予算科目 | 平成11年度 | 平成12年度 | 平成13年度 | 平成14年度 | 平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
病院事業収益 | 6,178,502 | 6,405,565 | 6,061,169 | 5,606,665 | 5,703,897 | 5,453,421 | 5,356,309 | ||
医業収益 | 4,970,444 | 5,289,057 | 5,085,648 | 4,693,711 | 4,717,676 | 4,615,219 | 4,509,862 | ||
入院収益 | 3,219,787 | 3,428,160 | 3,323,488 | 3,396,576 | 3,315,998 | 3,318,028 | 3,182,125 | ||
外来収益 | 1,491,482 | 1,599,004 | 1,483,336 | 1,016,242 | 1,105,391 | 1,008,648 | 1,040,832 | ||
一般会計負担金 | 110,827 | 113,137 | 140,078 | 137,232 | 152,933 | 157,325 | 170,499 | ||
その他医業収益 | 148,348 | 148,756 | 138,746 | 143,661 | 143,354 | 131,218 | 116,406 | ||
医業外収益 | 1,208,058 | 1,110,325 | 975,521 | 912,954 | 986,221 | 838,202 | 846,447 | ||
一般会計負担金・補助金 | 1,105,157 | 1,099,349 | 971,536 | 909,274 | 942,271 | 828,181 | 834,140 | ||
その他医業外収益 | 102,901 | 10,976 | 3,985 | 3,680 | 43,950 | 10,021 | 12,307 | ||
特別利益 | 0 | 6,183 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
病院事業費用 | 7,439,287 | 7,591,888 | 7,208,907 | 7,185,935 | 6,730,818 | 6,189,615 | 6,218,017 | ||
医業費用 | 6,809,188 | 6,963,372 | 6,612,880 | 6,637,058 | 6,209,125 | 5,688,712 | 5,726,116 | ||
医業外費用 | 630,099 | 628,516 | 596,027 | 548,877 | 521,693 | 500,903 | 491,901 | ||
特別損失 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
収支差(当年度純利益) | -1,260,785 | -1,186,323 | -1,147,738 | -1,579,270 | -1,026,921 | -736,0194 | -861,708 | ||
償却前利益(非現金費用を控除) | 64,378 | 165,280 | 175,057 | -302,881 | 179,809 | 233,919 | -46,726 | ||
累積欠損金 | 4,441,765 | 5,628,088 | 6,775,826 | 8,355,096 | 9,382,017 | 10,118,211 | 10,979,918 | ||
一般会計からの繰入金合計 | 1,215,984 | 1,212,486 | 1,111,614 | 1,046,506 | 1,095,204 | 985,506 | 1,004,639 | ||
非現金費用 | 減価償却費 | 4,970,444 | 5,289,057 | 5,085,648 | 4,693,711 | 4,717,676 | 4,615,219 | 4,509,862 | |
資産減耗費 | 3,428,160 | 3,323,488 | 3,396,576 | 3,315,998 | 3,318,028 | 3,182,125 | |||
繰延勘定償却 | 1,208,058 | 1,110,325 | 975,521 | 912,954 | 986,221 | 838,202 | 846,447 | ||
計 | 1,325,163 | 1,351,603 | 1,322,795 | 1,276,389 | 1,206,730 | 970,113 | 814,982 |
3. 院内の主な行事
(1) 定例会
- 病院運営会議(毎月第1・第3月曜日 応接室)
- 経営改善検討委員会(年3回 講堂)
- 医局会(毎月第3水曜日 講堂)
- 代表者会議(毎月第4木曜日 講堂)
- 衛生遠隔研修(毎月第4木曜日 講堂)
- 臨床懇話会(毎月第3水曜日 講堂)
- 役職会(毎週水曜日 第1会議室)
- 院内感染症対策委員会(毎月第2木曜日 第1会議室)
- リスクマネージメント部会(毎月第2金曜日 第1会議室)
- 薬事委員会(毎奇数月第4水曜日 講堂)
- 診療材料検討委員会(年4回)第1会議室)
- 業務委託関係者連絡会議(偶数月第4金曜日 第1会議室)
- 師長会議(毎月第1・第3火曜日 看護科)
- 主任会(毎月第1金曜日 第2会議室)
- 教育部会議(毎月第2火曜日 第2会議室)
- 看護記録検討委員会(毎月第4木曜日 第2会議室)
(2) 主な行事
17年4月
- 辞令交付式(1日 講堂)
- 2005年「広島東洋カープ」サイン展(2月14日~1月31日 エントランスホール)
- 平成17年度当初予算及び平成17年度決算説明会(8日 県電ホール)
- 「病院機能評価の日」記念講演(19日 講堂)
- 平成17年度福祉保健部全体所属長会議(22日 県庁3号館)
- 日南地区官公庁連絡協議会(27日 ホテルシーズン日南)
17年5月
- 平成16年度決算ヒアリング(11日 県庁3号館)
- 広報編集委員会(12日 第1会議室)
- 「看護の日」ナイチンゲール像、花飾り(12日 エントランスホール)
- 南那珂地方連絡協議会(31日 ホテルシーズン)
- 監査事務局監査(31日~2日 第1会議室)
- 串間市国民健康保険病院落成式(21日 串間市民病院)
17年6月
- 日南・串間市政記者クラブ等との意見交換会(2日 管内)
- 県立病院あり方検討委員会(13日 県庁講堂)
- 監査委員監査(14日 第1会議室)
- 倫理委員会(21日 第1会議室)
- 医療事故防止対策委員会(22日 第1会議室)
- インシデント報告会(29 日 講堂)
- 七夕飾り(25日~7月7日 エントランスホール他)
- 消防訓練(7日~10日 院内)
- 全国自治体病院協議会九州地方会議(30日 別府市)
17年7月
- 「県立病院のあり方」説明会(7日 講堂)
- 地元選出県議会議員との意見交換会(13日 日南総合庁舎)
- 全国自治体病院協議会宮崎県支部総会(15日 宮崎市)
- 放射線業務従事者講習会(20日 講堂)
- 人権同和問題研修会幹部研修(20日 日南総合庁舎)
- 広報編集委員会(20日 第2会議室)
- 臨床研修病院(管理型)「第1回研修管理委員会」(21日 第1会議室)
- 全国公立病院連盟九州支部総会(28日 宮崎市)
- ふれあい看護体験2005(29日 院内)
- 勢井由美子氏「やすらぎの夕べ」コンサ-ト(29日 エントランスホール)
17年8月
- 3公立病院意見交換会(3日 串間市民病院)
- 平成17年度宮崎大学医学部・宮崎県連携推進協議会(5日 県庁3号館)
- 病院機能評価委員会(10日 講堂)
- 北郷町長・町議会議員不在者投票(18日 各病棟)
- 南睦会総会(26日 講堂)
- 臨床研修(管理型)募集者面接(27日 第1会議室)
- 平成18年度当初予算編成方針説明会(31日 県庁3号館)
17年9月
- 衆議院議員不在者投票(8日 各病棟)
- 救急の日(AED説明会 9日 講堂)
- 栄養管理委員会(12日 第一会議室)
- 第1回経営改善委員会(16日 講堂)
- 県議会生活福祉常任委員会決算審査委員会(30日 講堂)
- 「バイキング」昼食(29日 4階食堂)
- 4県立病院レクリエ-ション大会(3日 県運動公園)
- 消防設備点検(21日~26日 院内)
17年10月
- 第3回県立日南病院子供スケッチ大会(12日 院内)
- 接遇研修(17日 第1会議室)
- 医療監視(18日 講堂)
- 平成18年度当初予算要求総括ヒアリング(20日 県庁3号館)
- 女性専用外来「わかば」開設(21日 産婦人科隣専用室)
- 「バイキング」昼食(27日 5階食堂)
17年11月
- 第1回職業倫理講演会(8日 講堂)
- 第1回患者サ-ビス検討部会(9日 第1会議室)
- 県南地区放射線技師研修会(11日 講堂)
- 第1回救急委員会(15日 第2会議室)
- 第3回県立病院子供スケッチ大会表彰式(25日 応接室)
- 第7回県立日南病院祭(27日 院内)
- 院内接遇研修(28日、30日 第2会議室)
- 鳥インフルエンザ関係対策協議会(30日 日南保健所)
- クリーンアップ宮崎(13日 各地)
17年12月
- 第1回未収金対策等検討部会(1日 第2会議室)
- 「バイキング」昼食(1日 6階食堂)
- 「外来化学療法室」開設(12日 外来化学療法室)
- 放射線安全委員会(13日 第2会議室)
- 第2回患者サ-ビス検討部会(19日 第1会議室)
- 第2回経営改善委員会(20日 講堂)
- 南睦会交流会(16日 ホテルシーズン日南)
- 県立日南病院クリスマスコンサート(22日 エントランスホール)
- 総合防災訓練(26日 院内)
- 仕事納め式(28日 講堂)
18年1月
- 仕事始め式(4日 講堂)
- 新型インフルエンザ対策会議(17日 日南保健所)
- 日南地区官公庁連絡協議会(13日 北郷町)
- 第2回職業倫理講演会(24日 講堂)
- 日南市議会議員不在者投票(27日 各病棟)
18年2月
- 第2回未収金対策等検討部会(22日 第2会議室)
- TQM活動院内報告会(22日 講堂)
- 医療事故防止対策委員会(24日 講堂)
- 医療ガス保守点検(7日~11日)
18年3月
- 第2回救急委員会(1日 第2会議室)
- 3公立病院意見交換会(3日 講堂)
- 第1回費用削減等検討部会(8日 第1会議室)
- 第2回栄養管理委員会(13日 第2会議室)
- 電子カルテシステム導入委員会(13日 第1会議室)
- 第3回経営改善委員会(15日 講堂)
- 医療ガス安全管理委員会(17日 第2会議室)
- TQM活動成果県大会(20日 宮崎病院)
- 院内表彰式(院内顕彰委員会)(29日 応接室)
- 電子カルテシステムリハーサル(11日、25日)
- 消防設備点検(8日~12日 院内)
4. 院内各種組織
名称 | 構成員 | 目的 | 開催 回数 |
---|---|---|---|
病院運営会議 | 院長、副院長、医局長、事務局長、事務次長、薬剤長、総看護師長 | 病院の管理運営の基本方針及び重要事項について審議する。 | 21 |
医局会 | 全ての医師 | 医師の連帯を図る。 | 10 |
代表者会議 | 院長、副院長、医局長、各診療科代表者、事務局長、事務次長、医事課長、薬剤長、総看護師長 | 各科相互の情報交換を行い連携を図るとともに、病院職員間の意思疎通を図る。 | 12 |
役職会 | 事務局長、事務次長、副総看護師長、リハビリ科等各部門科長・各係長 | 各職場の情報交換を行い連携を図る。 | 44 |
倫理委員会 | 院長、副院長、診療科医師、事務局長、総看護師長、院外の学識経験者 | 院内で行われる医療行為及び医学の研究が倫理的、社会的観点から推進されるよう、その内容を審査する。 | 1 |
院内顕彰委員会 | 病院運営会議と同じ | 院内職員及び団体が患者サービス及び院内活性化に顕著な活動、業績をあげたときに表彰を行う。 | 1 |
経営改善検討委員会 | 院長、副院長、診療科部長、医局長、総看護師長薬剤科他各部門 | 経営改善を図るための各種対策について審議する。 | 3 |
患者サービス検討部会 | 医師、看護科、各部門代表、事務部門 | 院内・院外環境の改善、外来患者の待ち時間短縮、職員の接遇研修等を検討する。 | 2 |
診療報酬請求等検討部会 | 医師、薬剤科、看護科、事務部門 | 請求漏れ防止策、査定減対策等の検討を行う。 | 1 |
費用節減等検討部会 | 医師、看護科、各部門代表、事務部門 | 材料費、経費等について費用節減策を検討し、病院経営の改善に資する。 | 1 |
未収金対策等検討部会 | 看護科、事務部門 | 未収金の発生防止対策をたてるとともに、発生した未収金の早期回収の諸方策を検討する。 | 2 |
広報編集委員会 | 診療科医師、事務次長、薬剤科、臨床検査科、看護科、栄養管理科、 庶務係長 | 地域住民に信頼され親しまれる医療機関を目指すとともに、地域医療レベルの向上に貢献するため広報について協議する。 | 2 |
外来ボランティア運営委員会 | 事務次長、副総看護師長、看護科、医事係 | ボランティア活動の場を提供することにより患者サービスの向上、病院のイメージアップ、地域に開かれた病院を目指す。 | 1 |
医療機器等機種選定委員会 | 院長、副院長、事務局長、事務次長、医事課長、用度係長、総看護師長、購入予定部門代表 | 医療機器等の適正な購入を図る(300万円以上)。 | 2 |
診療材料検討委員会 | 麻酔科、内科、外科、脳神経外科、放射線科医師、事務局長、副総看護師長、薬剤科、医事課長、用度係長、サプライセンター | 診療材料の採用等に関する事項を審議 し、適正な業務執行を図る。 | 3 |
院内感染症対策委員会 | 院長、副院長、診療科医師、臨床検査科、薬剤科、看護科、事務部門 | 院内における感染症をサーベランスし、院内感染防止を始めとする各種感染予防対策について協議実施を行う。 | 13 |
臨床検査委員会 | 診療科代表医師、臨床検査科、看護科、事務部関係者 | 臨床検査業務の院内での有効活用に関する協議を行う。 | 1 |
輸血療法委員会 | 診療科代表医師、臨床検査科、薬剤科、看護科、事務部関係者 | 輸血に関する事項を審議する。 | 3 |
放射線安全委員会 | 診療科医師、放射線科、看護科、事務部門 | 放射線障害の発生を防止し、あわせて公共の安全を確保する。 | 1 |
手術室運営委員会 | 各診療科代表、手術室看護師長 | 手術室の運営、改善及び手術(麻酔)の予定作成について検討する。 | 1 |
集中治療室運営委員会 | 集中治療室室長、診療科医師、集中治療室看護師長・主任看護師 | 集中治療室での患者管理が安全かつ適正に行うことについて検討する。 | 2 |
褥瘡対策委員会 | 皮膚科医師、副総看護師長、主任看護師、専門領域研修参加看護師、薬剤部、栄養管理科、医事係 | 適切な褥瘡予防対策をとり、発生を防止するとともに褥瘡対策の啓蒙活動を行い、院内教育を推進する。 | 11 |
栄養管理委員会 | 内科部長、外科・小児科医師、総看護師長、各病棟看護師長、看護補助員、事務部関係者、栄養管理科 | 栄養管理業務の円滑な運営を図るため、研究、協議し、意見を院長に具申する。 | 2 |
医療事故防止対策委員会 | 診療科部長・医長、臨床検査科医長、薬剤長、総看護師長、事務局長、医事課長 | 院内における医療事故を防止し、安全かつ適切な医療の提供体制を確立する。 | 4 |
リスクマネージメント部会 | 医師、事務次長、看護科、薬剤科、栄養管理科、臨床検査科、放射線科 | 医療事故防止対策を実効あるものにするため、事故の原因分析や事故防止の具体策等について調査・検討を行う。 | 11 |
医療ガス安全管理委員会 | 診療科医師、薬剤科、看護科、用度係長、整備係長 | 医療ガス設備の安全管理を図り、患者の安全を確保する。 | 1 |
入退院委員会 | 診療科医師、副総看護師長、看護科、会計係長、医事係 | 患者の入退院に関する事項を検討し、円滑な入退院ができるように検討・提言する。 | 2 |
診療録管理保管委員会 | 診療科医師、看護科、中央カルテ室、医事係 | カルテの管理に関し、法令等で定めるもののほか、必要な事項を定める。 | 0 |
地域医療連携委員会 | 診療科医師、薬剤科、看護科、医事係 | 地域医療の連携を推進することにより、患者サービスの向上に努める。 | 0 |
図書委員会 | 診療科医師、副総看護師長、薬剤科、臨床検査科、放射線科、リハビリテーション科、看護科、庶務・用度係長 | 図書室の適正な運営の充実を図って職員の資質向上に寄与する。 | 2 |
診療情報提供委員会 | 診療録管理室長、事務局長、事務次長、医事課長、薬剤長、医療相談室長、総看護師長、診療科医師 | 診療情報の提供に対する可否等の意見 を病院長に答申し、適切な診療情報提供を行う。 | 2 |
安全衛生委員会 | 院長、医局長、事務局長、事務次長、総看護師長、組合推薦委員、庶務係長 | 職場における職員の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進する。 | 1 |
防災対策委員会 | 診療科医師、事務局長、総看護師長、事務次長、薬剤長、検査科技師長、放射線科主任、リハビリテーション科主査、医事課長、栄養管理科主任、事務部各係長 | 防災知識の向上と訓練を通じて、職員、患者の安全を確保する。 | 1 |
薬事委員会 | 副院長、診療科代表医師、事務局長、薬剤長、総看護師長、医事課長 | 医薬品の適正かつ効率的な管理運営を図る。 | 6 |
治験審査委員会 | 副院長、内科部長、外科部長、整形外科部長、産婦人科部長、医局長、事務局長、薬剤長、総看護師長、放射線科技師長、臨床検査科技師長、外部委員 | 医薬品の臨床試験の実施可否等を審議する。 | 0 |
救急委員会 | 外科・内科・脳神経外科・小児科・整形外科医師、地域連携、副総看護師長、副薬剤長、検査科技師長、放射線科技師長、事務次長 | 県立日南病院救急医療運営要綱に基づく県立日南病院の救急医療の円滑な運営と適正な管理を図る。 | 2 |
教育研修委員会 | 院長、副医局長、事務次長、薬剤長、副総看護師長、臨床検査科技師長、放射線科技師長 | 職員の資質の向上を図り、良質な医療の提供、患者サービスの向上に資する。 | 3 |
電子カルテシステム導入推進委員会 | 院長、副院長、産婦人科・内科・外科医師、事務局長、外各部門代表9名 | 「医療の質の向上」、「病院管理運営の効率化」、「患者サービスの向上」等を目的とし、効率的かつ効果的な電子カルテシステムの導入に伴う諸問題について検討を行う。 | 1 |
病院機能評価委員会 | 院長、副院長、院内各部門代表者 | (財)日本医療機能評価機構が行う病院機能評価認定証の取得を通じて病院機能の向上に資する。 | 1 |
献立検討委員会 | 栄養士、調理師 | 献立内容と食器等について検討する。 | 12 |
サプライ業務連絡会議 | 副総看護師長、手術室師長、中央材料室師長、用度係長、診療材料担当、看護補助員、サプライセンター主任 | 診療材料の院内物流業務に係る日常の問題点の協議、部署間の連絡を行う。 | 2 |
地域がん拠点病院運営委員会 | 外科医長、内科医長、薬剤長、診療録管理室長、栄養管理科士長、放射線科医長、総看護師長、臨床検査科医長、緩和ケアチーム(師長)、事務局長、医事課長、医事係、地域連携室、ニチイ学館 | 地域住民が日常生活圏で質の高い全人的ながん医療を受けることができる体制を整備し、拠点病院の運営について検討する。 | 3 |
師長会議 | 総看護師長、副総看護師長、看護師長 | 看護管理上の施策・方針を協議し決定する。看護の質向上を目差して病棟等の運営管理の共通理解を深める。 | 23 |
主任会議 | 総看護師長、主任看護師 | 師長を補佐し主任としてどうかかわっていくか等、情報交換し検討する。看護実践のリーダーとして質向上を目差す。 | 11 |
教育部会議 | 副総看護師長、看護師長、主任看護師 | 看護職員の資質の向上と業務に対する意欲の高揚を図る。業務内容の充実を図るための教育・研修を計画、実施する。 | 11 |
看護業務改善委員会 | 看護師長、主任看護師、各部署看護師 | 業務の改善、看護サービスにつながる事柄を協議・検討し、見直した結果を看護科等に答申する。 | 5 |
臨地実習指導者会 | 副総看護師長、臨床指導者、各学校教務 | 看護学生の臨床指導の向上及び指導者の研鑽に努める。各学校の実習計画の把握と反省会を通し、実習上の問題の解決を図る。看護基準・指導要領の見直しを継続 | 11 |
看護基準・手順委員会 | 副総看護師長、看護師長 主任看護師、看護師 | 看護に必要な基本的な手順・基準を検討するとともに見直しや、必要とする手順・基準の作成を行う。 | 4 |
看護記録推進委員会 | 副総看護師長、看護師長主任看護師、各部署看護師 | 看護記録のあり方を検討し、記録の充実を図り看護の質の向上に努める。 | 11 |
看護研究委員会 | 副総看護師長、教育担当師長、教育担当主任看護師、看護師 | 看護現場の問題を研究的視点で見ることができ、創造的に解決できる。病院全体の問題としてとらえることができる。 | 8 |
接遇委員会 | 副総看護師長、看護師長、主任看護師、看護師 | 看護の視点で接遇をとらえ、あたたかく良質な看護サービスが提供できるように、実践の指導的役割ができる。 | 4 |
感染看護研究会 (ICT) | 副総看護師長、看護師長、専門領域研修参加看護師 | 感染看護研修で学んだ知識・技能を実践の場で生かすことができる。 サーベランス活動を通して、院内感染対策活動を推進する。 | 11 |
緩和ケア看護研究会 | 副総看護師長、看護師長、主任看護師、専門領域研修参加看護師 | 職種間の連携をとり、情報の収集や啓蒙を行うとともに緩和ケアにおける質の向上を図る。 | 11 |
救急看護研究会 | 副総看護師長、専門領域研修参加看護師 | 救急看護に関する専門的な知識・技術を看護実践に活かし、救急看護の質の向上を図る。 | 11 |
糖尿病看護研究会 | 副総看護師長、看護師長、専門領域研修参加看護師 | 糖尿病看護に関する専門的な知識を活かし指導的役割を発揮する。糖尿病患者のQORの向上のための実践における推進者となる。 | 11 |
リエゾン精神看護研究会 | 副総看護師長、看護師長、専門領域研修参加看護師 | 精神看護の知識・技術をその他の領域の看護に適用し、スタッフ間の連携を図り質の高い看護サービスを提供する。 | 11 |
がん化学療法研究会 | 副総看護師長、専門領域研修参加看護師 | がん化学療法について専門的な知識を活かしスタッフに提供する。がん化学療法看護チームの活動を通じてがん患者やその家族に対して、質の高い看護が提供できる。 | 2006.1月~ 研修開始 |
パス委員会 | 副総看護師長、看護師長、看護師 | チーム医療による質の高い医療を効率的に提供し、患者満足度を高めるために、パス(クリティカルパス・クリニカルパス)の導入推進、円滑な運用、職種間の調整を行う。 | 8 |
5. 病院機能評価認定更新に向けての取り組み
平成14年度から(財)日本医療機能評価機構の行う病院機能評価事業に取り組み、多くの改善活動をおこなってきた。平成15年5月19日に認定留保通知受領、平成16年3月30日の再審査受審を経て、平成16年4月19日に認定証(バージョン3.1,一般病院種別B)発行が決定された。
当院では認定証交付日である4月19日を「病院機能評価の日」と定めて、毎年機能評価関連の行事を実施していくこととなり、最初の記念行事をおこなった。
しかし、平成17年度には人事異動に伴い機能評価に関わった事務系職員がほとんどすべて当院を去ったこともあり、委員会開催も1回のみと、認定更新に向けての取り組みは停滞したといわざるを得ない。平成20年度には更新審査を受けることになる。次回受審となるバージョン5もしくは6のクリアを目指して、日南病院全体の水準をより高め、理念を実現すべく病院に勤務する(委託、臨時も含む)職員全員が一丸となって取り組んでいく姿勢が重要である。次期更新までにのこされた時間は少なく、改善に長期間を要すると思われる項目もあるため、次年度以降再度部門毎の認定更新に向けての取り組みが求められる。
【病院機能評価の日記念行事】
日時:4月19日(火)
場所:講堂
内容:報告「2004年認定病院の集い報告」木佐貫 篤(臨床検査科)
講演:「評価基準version5について」山口 もと代氏(前宮崎県看護協会会長)
参加者:84名(医局9名、看護46名、薬剤6名、検査9名、放射線5名、事務局9名)
回数 | 開催日・場所 | 主な討議内容 |
---|---|---|
第38回 | 8月10日(水) 16:00~16:40 |
今年度の委員、規約について、病院機能評価の日(4月19日)報告、次回認定更新に向けて(認定基準version5)の問題点抽出、他 |
【職員オリエンテーションにおける機能評価説明会】
4月新規採用及び転入職員に対して、病院機能評価への基本的な認識を持っていただくために、職員オリエンテーション時に機能評価について説明を行った。
開催日:4月6日(水)14:00~(約40分)
場所:講堂
担当:木佐貫 篤(機能評価委・副委員長)
内容:機能評価とは何か、当院の取り組み(問題点、対応対策)、今後の対応、など
6. 感染症対策への取り組み
院内感染対策として、毎月第3木曜日に院長を委員長とする院内感染対策委員会を開催し、細菌の検出状況や環境調査の定期報告などを行い、適切な感染対策の実施に取り組んでいる.平成17年度は、平成16年度に引き続きSARS対策の検討をすすめるとともに、予想される新型インフルエンザへの対応についても検討を行った。また、ICTチームを立ち上げ、毎月第2木曜日に木佐貫医師をリーダーに10名のメンバーでMRSA患者の院内ラウンドを開始した。
(平成17年度に実施した主な活動)
- SARS対策マニュアル等完成
- 院内感染対策研修会(7月1日実施)参加者70名
- 染症週報による院内職員への感染症関連情報提供
- 院内汚染(針刺し)事故マニュアル完成配布
- 転入及び新規採用職員のツベルクリン反応検査実施
- 転入及び新規採用職員の肝炎抗体検査及びHBs抗体陰性者へのワクチン接種
- 職員(希望者)へのインフルエンザ予防接種実施(11月)
- 手術部とICU間の1足制導入
- 新型インフルエンザ患者受け入れ県立日南病院は32床決定
- 全自動洗浄機での最終すすぎをRO水から水道水に変更決定
- 新型インフルエンザ対策模擬訓練(3月17日)
委員会実施内容を以下に示す。
【 院内ICT の活動 】
院内感染対策の充実を目的として、ICT(infection control team 感染制御チーム)の設置が2005年4月の院内感染対策委員会にて承認された。ICTは、医師2名、看護師6名、薬剤師・臨床検査技師・事務各1名からなり、毎月第2木曜日にミーティングと院内ラウンドを実施した。またラウンド内容は毎月の院内感染対策委員会へ報告した。
平成 17 年度は、MRSA保有患者さんを主なラウンド対象として、適切な隔離、感染対策が行われているかどうかのチェックを行った。その他ICTが取り組んだ主な活動を下記に示す。
- MRSA発生報告、隔離解除報告の手順確立
- MRSA隔離解除報告用紙の改訂
- 看護科感染看護グループとの連携推進
- 長期入院患者さんへのインフルエンザワクチン接種
- トイレへのペーパータオル設置への取り組み
日時 | 内容 |
---|---|
H.17.4.21 | 院内感染対策内規の改正、感染症月報報告、インフルエンザ検査状況、感染症週報に委員会報告を掲載することとした、SARS対策マニュアル等の早期完成を目指す、7月に研修会を行う、ICT(感染対策チーム)を立ち上げ月1回ラウンドする |
H.17.5.19 | 感染症月報報告、SARS対策マニュアル等を最終チェック後配布する、ICTのラウンドを第2木曜の午後行う、7月1日に院内感染対策研修会を行う、新規採用者と転入者を対象に肝炎ウイルス検査の採血を行った |
H.17.6.16 | 感染症月報報告、感染研修会7月1日に決定、SARSと針差し事故マニュアル6月末完成予定、ツベルクリン反応検査とB型肝炎ワクチン接種が重ならないようにする |
H.17.7.21 | 感染症月報報告、7月14日の第1回ICTラウンドの報告 |
H.17.7.1 | 院内感染対策勉強会(参加者70名) |
H.17.8.18 | 感染症月報報告、8月ICT活動報告、感染症患者隔離解除報告書の様式改訂、院内感染対策に関するアンケート全国調査への回答承認 |
H.17.9.15 | 感染症月報報告、9月ICT活動報告、SARS疑い検査対応のためのダクト工事を認め病院側にお願いする |
H.17.10.20 | 感染症月報報告、10月ICT活動報告、インフルエンザの予防接種について(11月21日22日実施)、針刺し事故マニュアル配布予定、洗浄仕上げをRO水から原水に変更する試行期間3ケ月程度承認 |
H.17.11.10 | 感染症月報報告、手術部とICU間の1足制導入を手術室運営委員会で決定する |
H.17.12.8 | 感染症月報報告、ICT11月活動報告、新型インフルエンザ対応最大19名タミフル備蓄は100cap確保しておく、長期入院患者へのインフルエンザワクチン接種12月下旬に実施する、救急センターでのタミフル処方は3日分とする |
H.17.12.20 | 新型インフルエンザ対応について、県立日南病院は19床受け入れで最大32床までとした。南那珂地区で135床を目標とした 串間市民病院45床、国保中部病院58床 |
H.18.1.19 | 感染症月報報告、ICT1月活動報告、インフルエンザ検査状況新型インフルエンザに関する協議報告県立日南病院32床、中部58床、串間市民45床 合計135床目標 |
H.18.2.16 | 感染症月報報告、ICT2月活動報告、インフルエンザ検査状況、全自動洗浄機での最終すすぎをRO水から水道水に変更することを了承した、滅菌テストシステムの不備の報告 |
H.18.3.16 | 感染月報報告、ICT3月活動報告、院内トイレペーパータオル設置要望委員会では承認したが、病院へ要望する、新型インフルエンザ対策の模擬訓練の実施(3月17日) |
7. 院内事故防止への取り組み
医療事故を未然に防ぎ質の高い医療を目指すために、医療事故防止対策委員会、リスクマネジメント部会が年度を通して活動を行い、収集されたヒヤリハット事例の原因分析・防止対策及び体制の改善を図った。その他、主な活動は次の通り。
- 職員対象の研修を下記テーマで1回実施した。
- 平成17年6月29日 リスクマネジメント研修会
各部門よりインシデント事例の報告
- 平成17年6月29日 リスクマネジメント研修会
- 部会は、8月をのぞいて毎月開催した。
8. 院外処方せんの発行と薬剤管理指導業務への取り組み
院外処方せんの発行状況
院外処方せんの発行(医薬分業)は、「かかりつけ薬局」で外来患者の服薬指導を行い、薬歴を一元管理することにより、薬剤の重複投与防止、副作用発現の把握、適正な服用の確保を図るため行われているものである。
本院では、平成13年10月から院外処方せんの発行を開始しており、発行状況は次のとおりである。
総数 | 院外処方枚数 | (発行率) | ||
---|---|---|---|---|
平成15年度 | 107,291枚 | 103,381枚 | (96.4%) | 約425枚/日 |
平成16年度 | 94,679枚 | 90,773枚 | (95.9%) | 約373枚/日 |
平成17年度 | 85,548枚 | 81,459枚 | (95.2%) | 約353枚/日 |
薬剤管理指導業務の状況
薬剤管理指導業務は、患者への適切な薬物療法推進の観点から、院内各部門への医薬品情報を積極的に提供するとともに、入院患者を対象に、注射処方せんによる患者一人ごとに注射薬のセット払出を行い、薬歴管理、服薬指導などの業務を行うことにより、患者サービスの向上、医薬品の適正使用を図るものである。
本院では、院外処方せん発行後に業務を開始し、現在、実施対象患者の拡大に努めているところであり、実施状況は、次のとおりである。
服薬指導件数
平成15年度 | 711件 | (59.0件/月) |
---|---|---|
平成16年度 | 611件 | (50.9件/月) |
平成17年度 | 734件 | (61.2件/月) |
指導対象
- 退院処方の服薬指導(全病棟)
- 6西病棟:糖尿病患者教育、毎月1回クリニカルパスによる集団服薬指導
- 3東病棟:眼科術後患者の服薬指導
患者個人毎の注射セット出し
平成15年度 | 29,490枚 | (約120枚/日) |
---|---|---|
平成16年度 | 33,820枚 | (約139枚/日) |
平成17年度 | 31,286枚 | (約128枚/日) |
9.クリニカルパスへの取り組み
医療の質向上、患者さんの満足度向上のために、多くの病院で「クリティカル(クリニカル)パス」を導入する動きが活発化している。当院でもパスを導入する疾患が増えてきており、医療の質の向上と患者さんの満足度を高める一助となっている。
平成18年3月現在、当院で作成利用されているパスは10診療科72種類と昨年同期に比べてさらに増加した。今後電子カルテ導入に伴う電子化をすすめていくことが必要となる。
診療科 | 種類 |
---|---|
内 科(9) | 心臓カテーテル検査、PTCA、ペースメーカー電池交換、シャント造設術、透析導入、ペースメーカー植込み術、HOT導入、糖尿病教育、CAG検査 |
小児科(2) | 胃腸炎、肺炎・気管支炎 |
外 科(7) | ヘルニア根治術(成人)、ヘルニア根治術(小児)、PEG造設、胃粘膜切除術(EMR)、乳房切除術、幽門側胃切除術、腹腔鏡下胆嚢摘出術 |
整形外科(9) | 大腿骨頸部・転子部骨折(手術前、手術後)、アキレス腱断裂再建術、変形性股関節術(寛骨臼球状回転骨切術、大腿骨外反骨切術)、抜釘術(変形性股関節症、一般整形)、踵骨骨折、足関節骨折 |
脳神経外科 (2) | 慢性硬膜下血腫除去術、脳血管造影(アンギオ) |
泌尿器科(3) | 経尿道的前立腺切除術、経尿道的膀胱内切除術、前立腺生検 |
産婦人科 (31) | 開腹手術、膣式子宮脱手術、円錐切除術、子宮内容除去術、化学療法*、経膣分娩*、帝王切開術*、新生児、切迫流産、異常妊娠、双胎妊娠、妊娠中毒症、妊娠悪阻、頚管縫縮術、光線療法、呼吸障害児、低血糖児 |
眼 科(1) | 白内障 |
耳鼻咽喉科 (7) | 喉頭手術、扁桃摘出術、アデノイド切除・扁桃摘出術、鼓室形成術A、鼓膜チューブ留置術、鼻・副鼻腔手術、頭頸部手術 |
放射線科(1) | アンギオTAE |
(合 計) | 72種類 |
*バリエーションあり(パス委員会まとめ)
これまでパス普及・利用促進に大きな役割を果たしてきた「クリニカルパス研究会」(平成14年秋設立、世話人10名)にかわり、平成17年度にパス委員会が設立され、同委員会主導でパス大会を始めとするパスへの取り組みが行われた。
平成18年度5月の電子カルテ導入を見据えて、平成17年12月よりパス基本部会ではパス作成基準、使用基準の改訂改定に取り組み、平成18年2月のパス大会で新しい作成基準を発表することが出来た。
また17年度は前年度に引き続き、医療マネジメント学会での演題発表1件(11月 福岡)、パス展示4件(6月 福岡、11月 福岡)及び宮崎医療連携研究会・地域クリニカルパス大会での発表(5月 宮崎)なども行い、院外学会活動にも積極的に取り組んだ。
日時 | テーマ | 発表者 | 参加総数 | 医 | 看 | 薬 | 栄 | 検放 | 事 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
第11回パス研 05年5月11日 |
パスへの取り組み 鼠径ヘルニアパス |
木佐貫 篤医 長(病理) 松田俊太郎副医長(外科) 阿比留知子看護師(4西) |
43 | 8 | 27 | 1 | 2 | 0 | 1 |
第1回パス大会 05年11月1日 |
大腿骨頸部骨折パスver.9 気管支鏡パス |
有馬 沙智看護師(5東) 今津 善史医 師(内科) 河野 英梨看護師(6東) |
53 | 7 | 39 | 2 | 2 | 1 | 1 |
第2回パス大会 06年2月7日 |
新しいパス作成基準と電子カルテにおけるパス 新しい作成基準に準じたパスの実例 「鼠径ヘルニア」 |
木佐貫 篤医 長(病理) 阿比留知子看護師(4西) |
57 (4) |
6 | 38 | 3 | 1 | 3 | 1 |
出席者 医:医師 看:看護師 薬:薬剤師 栄:栄養士 検放:臨床検査・放射線技師 事:事務
( )内は院外からの参加者数
(院内外における活動など)
- 2005年 5月20日 第4回宮崎医療連携研究会・第1回地域クリニカルパス大会(宮崎市)
発表 阿比留知子「鼠径ヘルニアパス(PHS法) - 2005年 6月24-25日 第7回医療マネジメント学会学術総会(福岡市)
パス展示 竹中美香「扁桃摘出術」 荒川 志保「腹腔下胆嚢摘出術」
池田芳江「婦人科開腹術」 - 2005年10月29日 第4回医療マネジメント学会九州山口連合大会(福岡市)
発表・パス展示 阿比留知子「成人鼠径ヘルニア根治術」 - 2005年11月27日 県立日南病院祭
パスの概要説明とパス展示(扁桃摘出術、成人鼠径ヘルニア根治術)
10.その他の患者サービスへの取り組み
(1) みなさんのご意見への回答
当院では、当院に対する患者さんや家族の皆さんの意見や要望等を医療の提供、患者サービスに反映させることによって、患者本位の病院運営に資することを目的として、平成14年10月から院内7カ所に投書箱(平成16年8月から「ご意見箱」に名称を変更)を設置している。
平成17年度のご意見の件数は下記のとおりであるが、平成16年12月からは、ご意見等に対する回答を院内に掲示(2ヶ所)するとともに当院ホームページにも掲載している。
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
9件 | 12件 | 28件 | 8件 | 20件 | 7件 | 14件 | 16件 | 10件 | 11件 | 16件 | 23件 | 174件 |
(2) 外来ボランティアについて
本病院における患者サービスの充実を図るため、外来ボランティアの導入を行っている。
ボランティアに活動の場を提供することにより、患者サービスの向上、病院のイメージアップ、地域にひらかれた病院を目指すこと等を目的に実施している。
ボランティアの人数 | 1人 |
---|---|
ボランティアの導入日時 | 平成13年7月16日から |
活動日時 | 月曜日から金曜日の午前中 |
主な活動内容 | エントランスホール周辺での患者さんの受付手続きの介助や診療科への案内 体の不自由なお年寄り等の車椅子乗降、移動の介助等 |
(3) 栄養管理科における患者サービス
栄養管理科は、入院患者さんの一日も早い回復のため、様々な創意工夫を懲らし患者さんに食を楽しんでいただくとともに食を通じて治療に関わっている。
適時適温給食 | 暖かい料理は温かく、冷たい料理は冷たい状態で患者さんの元に食事を届けるため保温・保冷配膳車を使っている。 |
---|---|
選択食 | 毎週水曜日と金曜日は選択食の日とし、朝食と昼食についてそれぞれ2種類のメニューからどちらかを選んでいただけることになっている。 |
糖尿病教室 | 毎週木曜日、午後2時から3時まで、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、健康運動指導士が糖尿病についてわかりやすく説明している。 |
バイキング | 当院としては初めての試みで、9/27、10/27、12/1に各階食堂で実施。しっかり選んで楽しく食べることを目的に実施した。 |
(4) 院内イベント
入院患者の生活に変化を持たせ、より快適な入院生活を送ってもらうために、次の企画を実施した。
イベント内容 | 開催日 | 備考 |
---|---|---|
こどもスケッチ大会 | 17.10.12 | 西側庭園 油津小学校66名参加 |
ふれあい看護体験の日 | 17.7.29 | 病棟 学生25名参加 |
「やすらぎの夕べ」コンサート (勢井由美子氏) | 17.7.29 | エントランスホール 患者・家族等 約100名参加 |
第7回県立日南病院祭 | 17.11.27 | エントランスホール 患者・家族等 約2,000名参加 |
南睦会文化祭 | 17.11.27 | 第2会議室 |
クリスマスコンサート (日南学園合唱部、当院合唱部、職員家族) | 17.12.22 | エントランスホール 患者・家族等 約200名参加 |
(5) エントランスホール等の各種展示
展示内容 | 展示期間 | 備考 |
---|---|---|
2005年「広島東洋カープ」サイン展 | 17.2.14~ 18.1.31 | |
「看護の日」ナイチンゲール像、花飾り | 17.5.12 | 看護自治会主催 |
七夕飾り | 17.6.20~17.7.7 | 栄養管理科(短冊236枚) |
こどもスケッチ大会展 | 17.11.27~17.12.9 | 油津小学校児童生徒の 皆さんの優秀作品36点を展示 |
「宝船」七福神みこし展示 | 18.1.4~18.1.31 | 宮崎大学医学部学生 |
「患者さんの気持ち」特別展 | 17.11.28~17.12.9 | 宮崎大学医学部学生 |
2006年「広島東洋カープ」サイン展 | 18.2.13~ |
(6) 院内テレビによる案内
外来・入院患者さん及び来訪者に、当院の様々な情報を提供する目的で院内テレビによる案内を行っている。主な内容は、病院・診療案内、糖尿病教室のお知らせ、今週の献立一覧、院内イベント案内等である。
11. 経費節減への取り組み
費用節減の方策等を検討し、各部署で業務の改善や見直しを実施するために、経営改善検討委員会に費用節減等検討部会が設置され、次のような活動を行っている。
- 各職員の費用節減に対する意識啓発を行う。
- 部会メンバーを中心に、各部署で費用削減策の取り組み目標を立て、実践活動を実行する。
- 各職員から費用節減のアイデアが日常的に出るような環境づくりを行う。
また、17年度の主な費用節減事例は、次のとおりである。
- 診療材料・消耗品等の見直し(手術室)…手術用綿布再生使用を全面ディスポ使用に切り替えた。また、縫合針や手術用ガウンの納入業者を変更した。さらに、マスクなどは同等品で安価な物品に変更した。
- 業務の改善、使用材料等の見直し等(中央材料室)…一次洗浄を中央材料室に集中化することで、各部署の洗浄時間を削減した。また、洗浄・消毒する診療材料(酸素マスク、ネブライザー蛇管など)を増やし再利用に努めた。さらに、全自動洗浄機の最終すすぎを水道水に変更した。(滅菌上問題なし)
- 業務委託の見直し(臨床検査科室)…検査機器の更新に伴い、検査試薬を同等品で競争入札とした。また、検査項目の院内検査へに一部変更を行い、外注検査項目を見直した。
- 電力入札の実施(整備係)…電力小売の自由化対象になったことにより、電力入札を実施した。使用電力量は増加したものの、単価が下がったため、使用料金は減額となった。
- 4県立病院による医薬品の共同購入の実施…各病院で個別に価格交渉をしていたが、平成17年度から本課一括による共同購入方式とした。
- 委託在庫の納入価格交渉の実施…価格交渉を行い、全体的に納入価格を下げた。
- 印刷関係(啓発活動)…両面コピーや院内印刷の推進を図った。
12. 未収金対策への取り組み
個人負担分の医業未収金は増加傾向であり、督促状や催告状の送付、臨戸訪問による徴収をおこなっている。
このような厳しい状況下、平成17年度は、未収金対策部会を2回開催し、発生防止策や早期回収の方策を検討し、院内職員が連携して未収金対策に取り組んでいるところである。
平成16年度から未収金徴収員を配置し臨戸訪問、未収患者実態調査等による未収金徴収業務を実施している。
13. 褥瘡対策への取り組み
院内の褥瘡患者発生の予防と早期治療を目標に、毎月第4金曜日に褥瘡対策委員会を開催し活動を行った。
主な活動としては、次のとおり
- 毎月の状況報告書の作成
- 啓蒙活動として毎月「ミルミルすきん」の発行し、情報を提供
- 集合教育...テーマ「褥瘡の診断と治療」
講師:皮膚科 長嶺医長 11月25日
参加者 30名 - 体圧分散用具(ソフトナース)14枚購入
- 現在の各フロア対策委員1名から平成18年度より各病棟委員を1名選出へ変更
14.緩和ケアへの取り組み
宮崎県地域がん診療拠点病院指定に伴い、緩和ケアチームとして多職種とのチームと共に活動した。
- 定例会
毎月会議を開催:行事の計画、研修の報告、反省会、事例検討会などおこなった。 - 講演会の開催
9月21日県立看護大 遠藤恵美子教授:「マーガレットニューマンの看護理論」について地域の医療機関にも「研修会の誘い」を発行し、院内・院外から参加が53名であった。 - 施設見学
鹿児島 堂園メデカルクリニック:看護師4名 薬剤士1名 管理栄養士1名参加
「死の準備教育」のパンフレットを活用して4西病棟で実践している。 - 研修会参加
- 日本死の臨床研究会:山口県 11月12~13日 看護師4名 管理栄養士1名
- 日本がん看護研究会 2月11~12日 看護師1名 福岡県九州癌センター主催
- 関紙発行
「ほっとぴあ」2回発行 (6月・3月) - 病院祭への参加
- ミニ講演会 Dr市成の乳癌について
- 緩和食展示
- ミニ講演会 癌の体験者の話
- 書物の紹介
- 鎮痛薬について資料展示
- イメージ療法の体験
- お茶会(抹茶とお菓子の提供)
- 「患者様と家族の方の会」の継続
- 毎週水曜日16時~18時まで当番制にて来院される患者、家族の方、院外よりの訪問者の対応にあたった。
- 家族会ノートを作成しチームの連絡、情報交換を行った。
- 家族会の内容:談話・医療相談・在宅への相談・お茶会(抹茶・菓子提供)
イメージ療法も取り入れた。 - お話ボランティアの協力があった。
- ボランティア活動
病棟訪問、病棟より依頼のあった患者・家族の方のケアにあたった。
外泊・在宅を訪問・電話訪問で支援した。 - TQM活動報告発表
題名「緩和ケアチーム1年間の活動「家族会」から見えてきたもの」を発表した - 南那珂在宅ケア研究会
事例発表「S状結腸癌のターミナル期で訪問看護を利用し24日間の在宅療養ができた事例」「患者様と家族の方の会」の紹介を行った。
15. 救急看護への取り組み
過去2年間の活動(院内BLS研修の実施と救急カート統一)を通して、日南病院における救急看護の基盤作りができたと考える。そこで17年度は災害看護にも活動を広げ、よりよい救急看護の実践に向けて新たな取り組みを行った。また、過去の実績を評価していただき、レサシアンを1体購入できたため、活動がよりスムーズにできるようになった。
主な活動内容は以下のとおりである
- 宮崎県総合防災訓練参加:5月29日 串間市 2名
- 1年目研修指導(救急看護について:10月28日 12名)
- 2年目研修指導(救急看護について:6月30日 24名)
- 院内AED研修実施:6東・西
- 洋上慣熟訓練参加:9月17日 2名
- 医師会AED指導者養成講習会参加:9月25日 1名
- 院内BLS研修実施:10月17日
- 県立宮崎病院 災害訓練見学:11月5日 1名
- 災害看護研修参加:看護協会 12月3日・4日
- 救急カートのラウンド:部署のチェック状況がかなり充実したため、半年に1回 のラウンドとし、全部署のラウンドを行った。
16.糖尿病看護の取り組み
糖尿病についての理解を深め、専門知識を生かし糖尿病患者へ統一した看護を提供 する。また県立日南病院における糖尿病看護の指導的役割を果たすことを目標に、毎月第4火曜日に糖尿病看護研究会を開催した。
主な活動は次のとおり
- 糖尿病教育入院クリニカルパスの作成
- 院内看護師対象の学習会の開催
※効果的に行うために、病棟毎に小人数による学習会とした。
※平均35%、約60人の参加があった。 - 糖尿病新聞の発行
7月、12月、2月に発行し、各病棟に配布 - 病院祭へ糖尿病チームとして参加
※パネル展示 ※血糖測定:約300名の血糖測定を行う。 - 糖尿病教室の開催:看護師担当は5週間に1回
※平均5~6名の参加
担当者 | 内容 | 参加者数 |
---|---|---|
医師 | 糖尿病について(正しい理解の為に) 合併症について(合併症を知る 合併症を防ぐ) |
計 485名 |
看護師 | 糖尿病患者のための日常生活の心得(感染症予防) よりよい血糖コントロール等10項目 |
|
薬剤師 | 糖尿病の薬について | |
管理栄養士 | 食事療法の基本・食品交換表の使い方・食事のヒント | |
健康運動指導士 | 運動療法(誰にでもできるやさしい運動) |
17.感染看護の取り組み
平成17年度前半は、病院機能評価を視野にいれ、処置室の水周りや汚染状況、汚物処理の実態などを中心に病棟ラウンドを行い、フィードバックしながら問題点を絞り対応を行った。その結果を基に後半期はゴミの分別に焦点を絞り検討した。2月にゴミ焼却処理場の視察を行い、病院として医療廃棄物に対する責任ある手順や行動を痛感した。次年度に向けて具体的な改善につなげる活動に結びつけたい。感染予防対策(主に手洗いの重要性について)については、委託業者やパートの補助員を対象に教育を行った。
主な活動内容については下記のとおりである。
活動月 | 活動内容 |
---|---|
平成17年4月 | ・平成17年度活動目標・内容及び役割分担決定。 ・手洗いを中心とした新人及び転任者を対象とした感染予防教育 |
5月 | ・手洗いチェック表見直し ・病棟ラウンドチェック表作成(水周り及びゴミ分別など) ・ラウンド部署の計画表作成:4東西病棟ラウンド ※ラウンドの結果は部署毎に委員を通してフィードバックしていく |
6月 | ・救急センター及び各外来ラウンド ・小グループ活動によるIVH・ネブライザー器具の取扱い・環境整備・ 血液培養などのマニュアル作成 ・看護職・看護補助員対象に手洗い自己評価チェック実施 |
7月 | ・3東・ICU・透析室ラウンド ・速乾式手指消毒剤の推進 ・回診車、ワゴン車などの環境整備として除菌クリーナー使用の推進 ・全職員対象感染集合教育:「当院の手洗いの実態から」 |
9月 | ・ICT発足 |
10月 | ・5月~9月迄のラウンド評価及び項目の見直し ・後半のラウンドはゴミの分別状況調査を行う ・5階東西・6階東西ラウンド |
11月 | ・委託業者対象(清掃部門14名)に1回目手洗い実技指導(谷口、岡元) ・病院祭:手洗いコーナー(谷口、萩原、松本、日高、山本) (女性54名 男性14名 子供22名の計90名) |
12月 | ・病院機能評価を踏まえたゴミ分別のあり方や現状分析の実施 |
平成18年1月 | ・小グループ活動の最終確認作業、ゴミの分別表示について |
2月 | ・委託業者(清掃及びリネン18名)への2回目手洗い実技指導 ・感染性ゴミ処理場(中間、終末)2施設視察:都城 |
18.母性看護への取り組み
<院外>
1.思春期教育~命の大切さを考える
開催・日時 | 教育内容 | 対象 | 参加者数 |
---|---|---|---|
2006年2月 8日 5校時 | 性教育・命の大切さ | 細田中学校 | 48名 |
2006年2月15日 5校時 | 性教育・命の大切さ | 細田中学校 | 46名 |
2006年2月17日 6校時 | 性情報への対応 | 飫肥中学校 | 90名 |
2006年3月 9日 6校時 | 生命の誕生 | 吾田中学校 | 190名 20名(保護者) |
2006年3月10日 6校時 | 性非行、性犯罪 | 飫肥中学校 | 90名 |
*講演~助産師:門川久子・中倉輝子
2.おっぱい相談会
8月2日:宮崎(宮崎保健所)2名参加( 畑田 久美・小川 晶子 )
8月4日:都城(母子保健センター)2名参加( 後藤 朝美・蒲生 由佳 )
助産師職能・助産師会主催
3.まちの保健室相談会
6月25日:宮崎(宮崎カリーノ) 育児相談 (畑田 久美)
7月17日:宮崎(宮崎カリーノ) 育児相談 (畑田 久美)
平成18年1月15日 3回参加(畑田) 看護協会主催
<院内>
母親学級
- 中期:第3水曜日
対象:16週から
内容:妊娠中の心得・エクササイズ・ソフロロジー法について・栄養・他 - 後期:第4水曜日
対象:28週から
内容:分娩の準備・ソフロロジー・他
延べ参加者:中期(50名・夫3名) 後期(92名・夫2名・実母3名)
19. 臨床工学業務内容・取り組み
臨床工学技士は平成15年度から2名配属されている。OP室と透析室に配属され、OP室や透析室の医療機器の管理をはじめ、人工呼吸器をはじめとした様々な機器の中央管理、各種機器の整備を行っている。また病棟での部署別勉強会の開催、新規採用者へのオリエンテーションなどを通して積極的に啓発活動を行った。
活動の詳細は以下の通りである
月 | 実施事項 | |
---|---|---|
4月 | 27日 | 自動血圧監視装置点検 手術室機器台帳管理 人工呼吸器バイパップビジョンマニュアル作成 年間目標立案 人工呼吸器勉強会:ME室にて5西新規採用者2名に実施 酸素濃度計点検・修繕 泌尿器科内視鏡システム点検 |
5月 | バイパップマスクの整備 | |
6月 | 15日 22日 | CHF勉強会:ME室にてICUの新人看護師11名に実施 人工呼吸器勉強会:講堂にて院内の希望した看護師50名に実施 超音波切開装置点検 4西保育器ME室管理とする |
7月 | 28日 | 気腹装置購入 人工呼吸器LTV/BiPAP取り扱い説明会:ME室にて看護師2名に実施 |
8月 | ICUサーボ300点検開始 中央材料室試験カード確認開始 RO水製造装置点検 | |
9月 | 人工呼吸器使用中点検開始 | |
10月 | PCPSオーバーホール(業者にて) 人工呼吸器エビタ4オーバーホール | |
11月 | パルスオキシメータ購入 テルモ輸液ポンプTE-112無償検査・点検処置施行(テルモと共に) | |
1月 | 人工呼吸器LTV災害用・搬送用へ変更 エアマット・患者監視装置テスト用治具購入 患者監視装置故障時点検開始 エンドトキシン吸着療法開始 無影灯点検 | |
2月 | 輸液ポンプ3台購入 低圧持続吸引点検治具購入・定期点検項目変更 内科外来除細動器故障にて新規購入 ME室環境整備・配置変更 | |
3月 | ICU血液ガス分析装置購入 検査室の使用済みECGをME室管理とする |
20. 平成17年度 中央材料室取り組みについて
平成17年4月7日 | 新人・転任者注意事項オリエンテーション「中材に関すること」施行 |
---|---|
5月27・28日 | 第80回日本医科器械学会参加 |
6月 | アンビューバック洗浄を中材洗浄一元化 |
7月 | 中材リーダー業務を見直し文書化 |
7月9日 | 第6回ワークショップ「洗浄について」司会担当 宮崎病院 |
8月 | 年報に報告 |
8月22日 | 酸素マスク・チューブ・カニューラ・スキンステープラー・リムバー洗浄を中材洗浄一元化 |
9月14・26日 | 県立延岡病院中料より計6名見学受け入れ |
9月16日 | 院内感染勉強会で「中材の感染対策について」発表 |
9月21日 | 延岡医師会病院外来・中材師長より1名見学受け入れ |
9月 | ネブライザー蛇管洗浄を中材洗浄一元化 |
10月 | アミドブラック洗浄テスト学習会 |
11月7日 | 病棟ラウンド滅菌物チエック(蛇管ストック多い・ガーゼが棚の上にある) |
11月10日 | RO水を水の工事。チエック項目作成し3ヶ月現象調査 |
11月 | 全部署定数確認 |
11月 | 電子カルテに伴うオーダリングシステムから電子カルテへ |
平成18年1月15日 | 第38期 日本医療事務センター西部事業改善発表会で優秀賞獲得 |
1月27日 | 特定科学物質等作業主任者技能講習修了2名合格(EOG) |
1月28日 | 第15回宮崎医療材料滅菌・管理研究会にて山下発表 田中紙上発表 |
1月28日 | 院内看護研究中材から初めて発表(紙上) |
2月 | 普通第1種圧力容器取り扱い作業主任者技能講習修了1名合格 |
2月14日 | 宮崎大学附属病院より中材師長他2名中材見学受け入れ |
2月21日 | 院内TQM活動成果発表会 |
2月28日 | EOG環境テスト |
3月1日 | 看護補助員研修「中材に関するオリエンテーション」施行 |
3月14日 | 器材の写真付き洗浄基準化作成各部署へ配布 |
3月 | 病院運営会議にてRO水を水への切り替え承認 |
3月 | 人工呼吸器回路は各部署看護補助員が洗浄を中材洗浄一元化 |
3月20日 | TQMためしてガッテン隊 中央材料室の取り組みで最優秀賞獲得 |
3月27日 | 古賀総合病院より看護部長・手術室師長他計10名中材見学受け入れ |
平成17年度は、昨年の金属類だけでなく、酸素マスク等チューブ類・人工呼吸器回路の中材一元化を更に行なった。また看護補助員が全員新しいパート職員となったこともあり洗浄方法の標準化を図り器具器材の名前がわからないことへの対策として、写真付きの取り扱い説明書を配布した。
スタッフは改善発表会で2年連続表彰受け、宮崎県滅菌研究会でも委託職員では初めての発表を行なうことができた。3名の資格取得者が増えた。
当院中央材料室には、年間4施設、総数19名の見学者があった。
21.リエゾン精神看護への取組みについて
5月 | リエゾン精神看護、せん妄の予防・対処に対する1回目アンケートの実施 (対象:看護部、中材を除く全看護職員) |
---|---|
7月 | 1回目学習会「リエゾン精神看護」「せん妄の予防」 (作成したパンフレットを用い、7月中に各部署別に昼のカンファレンスを 利用して小グループによる学習会とした) |
10月 | 「不安」・「暴力」・「徘徊」 3項目に関するNANDA標準看護計画を作成し、各部署に参考資料として配布 |
11月 | 事例検討会:11月18日 (家族看護に関連した2事例を提供し、参加者とグループワークを行う) (参加者:48名、アドバイザー:県立看護大教授 阿部先生) |
2回目学習会「せん妄の対処」「事例検討会での学び」 (作成したパンフレットを用い、11月中に各部署別に昼のカンファレンス を利用して小グループによる学習会とした) | |
11月 | 2回目アンケート実施(5月の1回目と同じ内容で実施し、比較検討した) |
- アンケートの結果で、学習会の理解度について各部署で差がみられたが、スタッフへのリエゾン精神看護に対する意識は高まったのではないかと思う。
- 事例検討会を通して、様々な「立場の変化」によりそれぞれの立場や気持ちを理解することが大切だということを再認識した。
22. 看護基準・手順改善への取り組みについて
今年度はおもに、作成月日のないものの見直しを行った。昨年度に続き、手順・基準の活用状況を調査したが、閲覧状況調査票の記入が100%ではない事があり、活用度については正確な資料とはなっていない。新人やたまにしかない処置・検査が行われる時にはよく活用されている。現在院内で施行していない検査については保留することとした。パスに関する資料はパス委員会が立ち上がった為、手順から外した。現在ファイルⅠ,2,3の3冊を使用しているが、手順Ⅲが特に多くなり増冊が必要となっている。このことについては次年度に検討することとした。
主な活動は以下のとおりである
- 看護基準の見直しと作成、目次改訂を行った
- 看護手順Ⅰの見直しと作成、目次改訂を行った
- 看護手順Ⅱの見直しと作成、目次改訂を行った
- 看護手順Ⅲの見直しと作成、目次改訂を行った
- 不要な手順に関しては削除を行った
23.看護記録向上への取り組みについて(記録推進委員活動から)
- 記録の充実を図り、看護の質の向上を目指す
- 電子カルテ導入に向けてのスムーズな運用ができる
上記目標達成のために毎月、第4木曜日に記録推進委員会を開催した。
主な活動は以下のとおりである
日時 | 内容 |
---|---|
4月28日 | 平成17年度の目標、具体的目標について |
5月26日 | 記録に関しての質疑、意見交換 |
6月23日 | NANDAの看護診断マスターについての検討 転院サマリーの検討 |
7月28日 | NANDA看護診断のデーターベースの作成 クリニカルパス使用について |
9月22日 | 問題リストの記入方法についての検討 サマリー記入方法の検討 |
10月27日 | 電子カルテ導入に向けての準備についての話し合い |
11月24日 | 記録監査表の検討・・質・形式の監査表作成準備 |
12月22日 | 監査の基準の検討 |
1月26日 | 新監査表使用結果を話し合い |
2月23日 | 17年度目標の評価 |
3月23日 | 18年度委員会への要望、課題の話し合い |
24. 患者接遇向上への取り組みについて
目標
- 各自が接遇に対する意識を持ち実際の場で望ましい看護が提供できる
- 患者さんの声から満足度を知り対応できる
活動内容
- 「主に人権に関する留意事項」の表をもとに、各セクション毎に話し合いを行った。
- 4枚のポスターを作成、各セクションに提示し意識づけを行った。
「人柄は美しい言葉から」、「身だしなみ」、「笑顔」、「挨拶をしょう」 - 10月と2月の2回、接遇自己評価チエックを行った。
- 患者満足度アンケート調査の結果を各セクションで話し合い、患者の思いを知り改善策を検討した。
評価・課題
- 接遇研修が出来ず各セクションのカンファレンスでは各部署で話し合いの内容に差が出た。院内での接遇研修を行い接遇への意識レベルをアップさせる
- ポスターは見やすく意識づけに効果的であった。今後も継続する。
25. 看護科リスクマネジメント委員会の取り組みについて
平成17年度は新人・転任者のオリエンテ-ションを、担当者を決め、記録方法の演習も行なう事ができた。九州山口マネジメント学会・宮崎県看護協会での研究発表や、県TQM活動発表も行ない、当院の今までの活動状況や取組みを情報提供することができた。
報告システムの変更や集計方法の更新。部会への報告の際、優先した根拠を示す優先度検討シートを導入することができた。
時期 | 取り組み内容 |
---|---|
4月7日 | 新人・転任者オリエンテーションをリスクマネジャーが施行 ①安全対策に関する院内独自の方法や目的を理解する (マニュアルに沿って・インシデント報告用紙の記入演習など) ②指さし呼称について ③与薬の傾向や注意点 ④記録について (書かなくてはならない記録、書いてはならない記録について)など |
5月 | 報告システムを変更したコピー看護科提出からファイルに綴じ提出方法へ |
5月 | 委員会・部会に優先度検討シートを導入し、集計方法を変更した |
6月17日 | 平成16年度分全部署集計・傾向の抽出 |
6月29日 | 院内インシデント報告会にて 看護科:4西 藤井主任発表 |
6月 | 案内カードの裏面に平面図を作成し配布、院内統一した |
7月 | 転落・転倒の男女比を調査。入院数の男女比に比例し有意差はなかった |
8月 | 日南病院年報に看護科リスクマネジメント委員会の取り組み報告 |
8月 | 病院長提案で「転落・転倒に注意しましょう」の院内掲示 |
9月 | 平成16年度の注射・薬間違い項目と発生件数調査 |
10月4日 | 地域連携室セミナー「インシデントのA・B・C」講演・地域の施設より 99名参加 講師:田中茂子中材師長 |
10月12日 | 「注射に関する取り決め」事項作成 |
10月30日 | 福岡(九大)にて医療マネジメント学会において 2演題発表(阪元・河野) |
11月1日 | 「つわぶき」作成メンバーがRM部会に参加することになった |
11月18日 | 「薬について」院内統一事項の検討会議 |
11月 | 機関誌「つわぶき」リスクマネジャー1名から5名で活動へ |
12月 | 内田明美主任医療安全管理者養成研修Ⅰ受講 |
1月 | 河野穂波主任医療安全管理者養成研修Ⅰ受講 |
2月22日 | 宮崎県TQM発表(中倉)2月17日宮崎県看護協会へ2演題申込み、採用となる (阪元・河野) |
3月11日 | リスクマネジャーへ4M4E学習会 |
3月16日 | 安全対策マニュアル一部改訂 |
3月18日 | 宮崎県看護協会にて2演題リスクマネジメント活動研究発表(阪元・河野) |
26. 看護師長による「健康相談室」の取り組みについて
看護科は、平成17年11月1日、「地域に開かれた、市民にとって身近な県立日南病院を実現し、併せて病院経営に寄与すること」を目的に、『健康相談室』を開設した。
相談件数は87件で、多くはないが、病気の診断・治療に関することから、看護・介護に関すること、クレームに関することまで様々な相談が寄せられ、キャリアを活かした対応を行うことで地域医療への貢献、また当院の医療や看護のアピールにもなっていると考えている。相談者からは「相談しに来てよかった」「聞いてもらって不満が解消した」「何でも相談できて安心感がある」といった評価がある。
相談内容は次の通りである
- 利用状況と相談内容:平成17年11月1日~平成18年3月31日
- 相談件数 : 87件
男性 : 35名
女性 : 52名
相談内容
区分 | 件数 | % |
---|---|---|
病気の診断・治療 | 31 | 36 |
その他 | 19 | 22 |
受診科の相談 | 12 | 14 |
クレーム | 10 | 11 |
コメディカル | 9 | 10 |
医療費に関すること | 4 | 5 |
看護・介護 | 2 | 2 |
合計 | 87 | 100 |
27. 看護師自治会の活動及び取り組みについて
専門職としての看護師の資質の向上に努めるため、また会員相互の親睦と福利を図ることを目的として活動している。今年度は自治会の組織をスリム化し、別枠であった教育委員を委員長も含めて自治会役員が兼ねることになった。毎年1回総会を開き、自主組織としての活動の質を図るために積極的に活動している。
今年度の活動は以下のとおりである。
内容 | 開催日 | 参加人数 | 場所 |
---|---|---|---|
自治会総会 | 5/20 | 70名 | 講堂 |
事例検討会 | 6/18 | 29名 | 講堂 |
NANDA勉強会① | 7/23 | 91名 | 講堂 |
NANDA勉強会② | 8/6 | 102名 | 講堂 |
事例検討会 | 9/10 | 24名 | 講堂 |
集合教育 アロマでリラックス | 10/24 | 42名 | 講堂 |
事例検討会 | 11/5 | 25名 | 講堂 |
固定チームナーシング① | 12/10 | 91名 | 講堂 |
固定チームナーシング② | 12/11 | 67名 | 講堂 |
第35回看護研究発表会 | 1/28 | 95名 | 講堂 |
事例検討会 | 2/14 | 48名 | 講堂 |
看護の日 (院内でポスター掲示とミニタオル配布) | 5/12 | 15名 | 講堂 |
28. 電子カルテ導入への取り組み
平成16年度に策定された詳細設計に基づき、具体的な運用について各部門会議において協議を重ね、平成18年1月12日から3月3日にかけて各部門の操作研修を開始した。また、3月11日と3月25日、4月15日に模擬患者によるリハーサルを3回実施した。平成18年3月13日に「電子カルテシステム導入推進委員会」を開催し、①電子カルテの稼働日を平成18年5月1日とすること。②外来患者の呼び出し方法を姓名で呼び出すこと。③電子カルテ操作に係る権限委譲の考え方について決定した。
29. 地域がん拠点病院としての取り組み
圏域の住民が質の高いがん医療を受けることができる体制を整備するため、平成15年8月26日付けで、厚生労働大臣から「地域がん拠点病院」に指定された。
平成17年度は、委員会を3回開催し、取り組んだ業務内容は下記のとおり
- 入院症例についての全癌種の登録
- 院外講師による緩和ケア講演会の開催
- がん患者家族の心のケア、意見交換の場として院内施設を提供するがん患者家族の会を開催
- マンモグラフィー読影講習会の講習(外科医2名)
30. 診療情報管理室の活動について
平成17年度には、野辺千加(診療情報管理室)と切通秀子(看護師)の二人が診療情報管理士の資格を取得し、春山室長を加え診療情報管理士が3名体制となった。病名コーディング(ICD-10)の作業も精度と共に一段と充実したものとなり、データーベース作業も着実に進行している。
17年度の業務内容
- 退院患者のサマリー集計
病名コーディング(ICD-10)、
手術、処置コーディング(kコード、ICD-9-CM)
計結果は、毎月の代表者会議に報告 - 年報作成
入院患者疾病別統計(ICD-10)、死因統計、手術統計 - がん拠点病院として癌登録
- その他、診療情報検索システムの確立
31. 個人情報保護についての取り組みについて
個人情報保護法の施行に伴い日南病院も情報提供委員会を設置し、対策に取り組んだ。
- 院内に個人情報保護のお知らせを掲示した。(診療目的にだけ使用すること等)
- 電話での問い合わせにはいっさい答えないこととした。
- 見舞い客に対しては①番の入院案内窓口と時間外は守衛室のみの対応とした。
- 診療情報の提供に関しては、「県立病院における診療情報の提供に関する指針」に基づき「診療情報の提供に関する事務処理要領」を作成した。この要領により、医療連携科で「診療情報提供申出書」受付と事務処理を行っている。
17年度の申請件数は5件であった。
32. 3公立病院意見交換会について
平成16年7月から開始した3公立病院(中部病院、串間市民病院、県立日南病院)意見交換会は、平成17年度は8月3日(串間市民病院2階会議室)、平成18年3月3日(県立日南病院2階講堂)に開催した。当初は連携が主要議題であったが、本年度は入院患者の状況から経営改善に向けた方法などの具体的解決に向けた意見が多かった。
33. 女性専用外来「わかば」の開設について
平成17年10月21日から月1回、県内で2番目となる女性専用外来を開設した。更年期障害など女性特有の症状や悩みを気軽に相談できるよう専任の女性医師が対応することとしたもので、産婦人科外来隣の患者休憩ラウンジを改装し、第3金曜日午後1時から4時までの事前予約制で16歳以上の女性を対象としている。患者1人当たり最低30分以上の診察時間を確保し幅広く女性の体や心の悩みに応じることとした。
10月から3月までの利用者数は23名で、1日平均3.8名の利用状況である。
なお、「わかば」の名称は院内に幅広く募集し、多数応募のあったなかから当院のイメージに最もふさわしいとの理由で決定したものである。
34. 外来化学療法室の開設について
平成17年12月12日から、がん患者の安全性確保のため旧精神科診療室に外来化学療法室(ベット数6床)を開設した。設置目的は、免疫力の低下しているがん患者を一般患者と分離して治療することで安全性確保を図ること、投与時間中の患者負担の軽減を図ること、専用室を設置して化学療法を行うことで診療報酬上の加算点数が算定可能とすること等である。
業務内容は、与薬全般とその管理、診療は完全予約制で、外来通院が可能な化学療法の患者を対象としている。
管理責任者の室長は内科医長とし、薬剤師2名、看護師2名の専任職員を配置している。
35. 回復期リハビリテーション病棟設置検討委員会について
平成17年3月16日に調査、検討を目的とした回復期リハビリテーション病棟設置検討委員会規則を定め「委員会」を設置した。
平成17年6月8日に施設基準上の課題、患者数の予測を「第1回委員会」にて協議した。
平成17年6月27日、28日に現地調査(都城市の藤元早鈴病院、宮崎市の社会保険病院、潤和会記念病院)を行った。
平成17年9月13日に「第2回委員会」を開き回復期リハビリテーション病棟の設置検討を行ったが、現地調査の報告や対象患者数の確保の問題等さまざまな観点から検討した結果、本年度の設置は見送り今後引き続き検討していくこととした。
36. TQM活動
(1) 取組内容等
県立病院の診療機能の充実や患者サービスの改善等、病院事業の経営改善に向けて病院職員が自主的に調査研究する取組(TQM活動)に、当病院からも6チーム(63名)が参加し、特色あるテーマで活発な活動を行った。
また、平成18年2月22日には、各サークルが行ってきた活動を広く職員に知ってもらうことと、日南病院の代表選考会を兼ねて、院内でTQM活動成果発表会を開催した。
TQM活動のテーマ、チーム等は次のとおり。
- テーマ:「地域がん診療拠点病院の活動」
~緩和ケアチーム1年間の活動「家族会」から見えてきたもの~
チーム名:緩和ケアチームマーガレット
代表 看護科 主任看護師 福田雪子(構成員 7名)
活動内容:3人に1人ががん疾患と闘っている時代である。当院においても患者、 家族の緩和ケアをしていくために模索しており、その中で緩和ケアチームとして「家族会」を平成16年9月に立ち上げ患者・家族をサポートするための様々な活動や支援を行っている。 - テーマ:「楽しくバイキング」~しっかり選んでかしこく食べよう~
チーム名:食王(ショッキング)
代表 栄養管理科 主査 池田睦子構成員 16名)
活動内容:病院給食における患者サービスは、適時適温や選択食導入等段階的に向上しており、患者にとって食事時間は入院中の楽しみのひとつとなっている。入院生活に潤いを与えることと退院後の食生活のあり方を学んでもらうことを目的として病棟ごとに3回のバイキングを実施し、アンケートによる調査も行った。今後さらに給食サービスの向上と患者個々の栄養指導に取り組んで行きたい。 - テーマ:「看護科リスクマネジメント委員会の取り組みについて」
チーム名:災い転じて福となす
代表 看護科 副総看護師長 柿塚寿子(構成員 14名)
活動内容:より具体的な安全対策の質向上を目的に、特に危険度の高い注射や薬のインシデントの傾向を抽出し、統一した方法への取組みや報告書の提出やデータの集計システムの改善等に取組み効果が得られた。
また、学会発表等を行うことで看護科リスクマネジメント委員会の人的育成にも繋げることができた。 - テーマ:「中央材料室の取り組み」
~組織体制の充実・人材育成・業務改善を通じて~
チーム名:ためしてカイゼン隊
代表 中央材料室 看護師長 田中茂子(構成員 7名)
活動内容:安全やサービスを低下させることなく、質や効率化を目指して業務改善しているが、現状調査することや根拠に基づいた情報収集をすることで新たな改善や課題にも直面する。このため行ってきた改善を検証することで、課題や成果を明らかにし更なる業務改善や組織体制の充実・人材育成等に取り組み成果が図られた。 - テーマ:「バランスト・スコアカード導入による地域連携業務のブラッシュアップ」
チーム名:ぬっき~ず
代表 地域医療連携/医療相談室 医長 木佐貫 篤構成員 5名)
活動内容:地域医療連携/医療相談室(以下連携室)では、前方連携(紹介率アップなど)後方連携(退院調整など)に様々な取り組みを行い成果を得てきた。しかし地域医療連携業務の大半は非財務的な業務であることからその目標や成果を明確な指標として表わすことはできていない。
そこで企業ではすでに広く取り入れられており近年病院経営にも活用されつつあるバランスト・スコアカード(BSC)の考え方を連携室に導入して業務のブラッシュアップをはかることを目的としてTQM活動に取り組むこととした。具体的には地域連携業務の整理、連携室ビジョンの明確化、ビジョン達成のための戦略の具体化と目標設定を行う。これらの取り組みを通じて、病院の中での連携室業務の目標と成果、課題を明確にしていく。 - テーマ:「師長のキャリアをもっと活かそう」
~看護師長による「健康相談室」の開設~
チーム名:生き生き若葉輝き隊
代表 看護科 副総看護師長兼外来師長
山崎美鈴構成員11名)
活動内容:「外来待ち時間対策」の一つとして、「看護師長のキャリアを活かした、患者さんや家族の方々への『健康相談室』の開設」に取り組み、地域に開かれた、市民にとって身近な県立病院を実現し、併せて病院経営に寄与することを目的とする。平成17年11月から、平日の9時30分~11時30分の間エントランスホールにて各看護師長が交代で健康相談等を行うこととした。
(2) 県大会
平成18年3月20日に宮崎市で開催され、上記6チ-ムのうち、③・④・⑤の3チームが当院の代表として参加した。結果は④の「ためしてカイゼン隊」が最優秀賞に、⑤の「ぬっきーず」が優秀賞に輝いた。
TQM活動とは?
Total Quality Managementの略語で、もともとは企業の製品及びサービスの品質と競争力を向上させるため社会的レベルで行われる取り組み。
ここでは、県立病院の診療機能の充実や患者サービスの改善等、経営改善に向けて、職員の皆さんが自主的に調査研究することをTQM活動と呼んでいる
37. 病院だよりの発行状況
県立日南病院では、院内情報誌として「病院だより」を発行しているが、平成18年1月発行から 『南風(なんぷう)』と名称(職員から公募して決定した。)を変更してより充実した紙面づくりをめざしている。
平成17年度の発行状況は、次のとおり。
号数 | 発行日 | 掲載内容 |
---|---|---|
38 | 17.6.11 | ・日南病院へ ウエルカム~病院のユートピアを目差して。 『わかば』より、『大樹へ』。(院長 柴田紘一郎) ・副院長昇任のごあいさつ(副院長 春山康久) ・転入者・新規採用職員の紹介 ・鏡視下手術のはなし(外科部長 峯 一彦) ・生化学自動搬送システムを更新しました臨床検査科技師長 籠 正利) ・お知らせ~初診にかかる特定療養費(787円)の徴収について 個人情報の取扱いにかかる窓口について ・救急受診についてのお願い ・おめでとうございます~院内顕彰 ・投書箱の意見 ・院内の出来事あれこれ ・広報編集委員の紹介 ・外来診療日程表 |
1 | 18.1.25 | ・「病院だより」から「なんぷう(南風)」へ (院長 柴田紘一郎) ・この人紹介 ボランティア活動 ・雑談 謝辞 抱負 (泌尿器科医長 新川 徹) ・みなさんのご意見コーナー ・医療連携コーナー「病診連携って何?」(地域医療連携/医療相談室) ・なんぷう雑感 (副院長 春山康久) ・平成17年のトピックス ☆初めてのバイキング ☆こどもスケッチ大会 ☆女性専用外来「わかば」オープン ☆「外来化学療法室」開設 ・賑わった第7回県立日南病院祭 ・外来診療日程表 |
2 | 18.3.31 | ・県立日南病院退職に寄せて(院長 柴田紘一郎) ・柴田紘一郎病院長にインタビュー ・小児の発熱と解熱剤 (小児科医師 高橋真悠子) ・看護科コーナー ~風は南(日南)から~(総看護師長 野口初代) ・平成17年度患者満足度調査について (患者サービス検討部会) ・ためになる話 ~快適な睡眠の工夫等~ ・5月1日から電子カルテを導入します (電子カルテシステム整備担当) ・外来診療日程表 |
38. 職員情報誌「スマイル通信」の発行について
県立日南病院では、職員向けに各部署ごとに情報誌(連携室だよりやお薬かわら版、臨床工学士だより等)を発行していたが、平成17年8月から、一つにまとめて、定期的に毎月最終金曜日に発行していくこととしし、名称は職員から応募のあった『スマイル通信』に決定した。「接遇(応対)の基本は笑顔(スマイル)である。いつでもどこでも笑顔で応対しよう。」という思いで、病院の情報が周知・共有化され、改善・活性化につながるような情報誌づくりをめざしている。
平成17年度の発行状況等は、次のとおり。
号数 | 発行日 | 掲載内容 |
---|---|---|
№1~8 | 17.8.26 創刊 18.3.31 まで | ・院内ニュースあれこれ ・連携室だより ・お薬かわら版 ・リスク発 つわぶき ・CE(臨床工学士)通信 |
39. 県立日南病院の研究支援ネットワークについて
当病院は、インターネットを通じて研究支援ネットワークを構築している。
インターネットへは現在宮崎情報ハイウェイ21の光ケーブルを利用し、30~50M6PSのスピードで常時接続している。
インターネットと病院内の研究支援LANの間には、ファイヤーウォールを設置して不正アクセスに備えている。
国内外文献検索のためには、独立行政法人科学技術振興機構と契約してインターネットによる科学技術文献情報データベース「J Dream」による迅速な情報検索体制を整えている
40. 県立日南病院ホームページについて
平成17年8月、ホームページをトップページから完全リニューアルした。
親しみやすいホームページをめざし、従来の診療科の紹介だけでなく看護科・薬剤科・放射線科等各部門のページも加えて内容の充実を図った。 併せて、新着情報や行事案内、お知らせ欄等情報のより迅速な更新を行っている。
41. 南睦会活動状況
職員の親睦を図るため「南睦会」を組織しており、各種レクリェーション、交流会、職員及び家族が参加する文化祭等を開催し、売店の運営等の事業を展開している。
平成17年度の「南睦会」の開催行事は、次のとおり。
年月日 | 行事 | 場所 | 備考 |
---|---|---|---|
17.11.27 | 文化祭(職員・家族) | 日南病院第2会議室 | 病院祭に合わせて |
17.12.16 | 交流会 | ホテルシーズン日南 |
この他に、硬式テニス他の運動部、華道他の文化部、南那珂地区球技大会、全管球技大会、県立病院職員レクレーション大会等の助成を行っている。