1. 地域医療連携/医療相談室の活動
(1)医療企画部、医療連携科の新設及び平成18年度の取り組み
病院完結型医療から地域完結型医療への転換が求められる現在、中核病院を始め多くの医療機関で,他医療介護機関及び地域との接点となる連携部門の設置が普通となっている。
当院でも平成15(2003)年4月7日に地域医療連携室が設置(医療相談室との併設)され、平成16(2004)年4月からは常勤スタッフ3名を含む4名体制となり、医師・看護師・MSWなど多職種の協力により、転退院調整、各種研修、病院訪問などの活動を行ってきた。この連携室は院内措置で設置された部署であり、これらの活動は病院長、事務局及び看護科の理解の上になりたってきた。3年間の活動の実績が今回認められて、2006年4月1日付けで、正式な院内組織として医療連携科が設置されることとなった。
新設された医療連携科は、組織機構上は、医療企画部に所属する部門として位置づけられ、当院の経営上重要なポジションを占めることとなった。これをうけて、平成18年度も、紹介率のアップ、退転院調整充実、スタッフのスキルアップを大きな目的と掲げて様々な取り組みを行った。また積極的に活動の成果を学会等でも発表した。
(2)医療企画部・医療連携科のめざすところ
[医療企画部の理念]
「地域医療連携の推進及び医療に関わる様々な企画運営を通して、
当院の人材育成や医療の質向上、地域の医療文化向上に寄与する」
[医療連携科の目標]
当院理念「地域社会に貢献する病院」の実現
当院理念「地域社会に貢献する病院」の実現
- 患者家族・地域医療機関・当院スタッフの間の相互理解を深め、患者を巡る様々な問題を解決し患者中心の医療が円滑に遂行できること
- 日南病院を中心に地域全体の医療レベルが向上するための活動をサポートすること
それらを通じ南那珂地域の住民に満足度の高い
良い医療を提供することを目指している
(3)医療連携科の組織とスタッフ
医療連携科には、専任スタッフとして看護師長、MSW、委託事務職員各1名が配属され,医長(兼任)、師長代行となる主任看護師(兼任)の計5名が所属している。活動は、1階のスタッフルームと医療相談室にて行なっている。
氏名 | 役職 | 勤務体制 | 役割分担 | |
---|---|---|---|---|
科長 | 木佐貫篤 | 医長(兼) 検査科医長 |
兼任 | 総括(南那珂医師会理事) |
係 | 大坪克弘 | 医療連携科主査(MSW) | 専任 | 医療相談、各種申請等 |
係 | 黒木直子 | 医療連携科看護師長 | 専任 | 地域連携、看護相談等 |
係 | 迫間やす子 | 看護部外来主任看護師 | 専任 | 地域連携、看護相談(師長代行) |
係 | 濱田真奈美 | 嘱託職員(ニチイ) | 専任 | 事務(紹介状管理、統計処理等) |
(4)平成18年度の主な活動報告と成果
医療連携科では、(1)医療相談業務(2)地域連携業務(3)院内テレビ放送業務を行っているが、以下地域連携業務の主な取り組み・活動と成果について述べる。
1)連携実績の把握 (実績収集とデータベース化、各種統計の作成)
医事係と協力して各医療機関別の紹介数・逆紹介数を毎月把握し実績を確認している。
平成17年9月より紹介率30%越えの状態であったが、平成19年2月より外来初診患者基準見直しの影響で低下した。平成18年4月の診療報酬改定にて、紹介率関連加算が廃止されたため,紹介率にかわる指標として、紹介患者数に着目している。
紹介患者数は、初再診合計で4,773名(初診2,955名,再診1,818名)と、前年比で初診7名増,再診160名減であった。(いずれも連携室調べ)
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
紹介件数 | 406 | 391 | 404 | 405 | 433 | 405 | 409 | 392 | 378 | 374 | 369 | 407 |
紹介率 | 31.7 | 34.4 | 30.9 | 33.2 | 31.0 | 32.2 | 33.4 | 33.7 | 31.5 | 31.5 | 27.9 | 27.3 |
(紹介件数は初再診全て含む)
2)退院後の療養先に関する相談
(療養型病院・介護施設等の紹介、転院調整、在宅サービス確認等)
平成16年度から退院調整担当看護師が専任となったことが大きく、前年度以上に患者転退院に関する相談や調整がスムーズにすすみ、患者家族の満足度向上及び院外施設との連携に大きな成果を得ることが出来た。処理件数も195件と前年比143%と増加した。また、各病棟に連携担当ナースをおき、連携科師長との連携を通して、早期から退院に向けての介入や調整ができるようにした。さらにスクリーニングシートを試行導入し、退院調整困難事例の早期抽出にも心がけた。その結果、対象患者の在院日数の短縮、及び解決までに要した日数の短縮などの成果がみられた。また前年度よりターミナル患者の自宅への退院調整が増加したことより、調整症例の転帰で自宅が占める割合が約3割となっている。
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | ||
---|---|---|---|---|---|
シート 提出件数 |
70件 (解決70件) |
90件 (解決90件) |
139件 (解決139件) |
195件 (解決195件) |
|
転帰 | 転院 | 52件(74.3%) 病院 48件 施設等 4件 |
62件(68.9%) 病院 48件 施設等 14件 |
82件(59.0%) 病院 65件 施設等 17件 |
118件(60.5%) 病院 95件 老健 9件 特老 14件 |
自宅 | 16件(22.9%) | 16件(17.7%) | 42件(30.2%) | 53件(27.2%) | |
他 | 2件(2.9%) | 12件(13.3%) | 15件(10.8%) | 24件(12.3%) | |
対象患者 在院日数 |
平均119.7日 (0?1,275日) |
平均87.4日 (10?750日) |
平均93.1日 (9 ?1,480日) |
平均58.1日 (1~179日) |
|
解決までに 要した日数 |
平均47.9日 (0?485日) |
平均37.8日 (3?290日) |
平均46.3日 (1?291日) |
平均26.5日 (1~105日) |
調整には後方連携対象の病院が少なく解決まで時間がかかるなどの困難さから約1ヶ月程度要する。早期退院支援にむけてスクリーニングシート導入などの検討を行っている。
3)地域連携に関する情報提供・ 情報収集
- (a)「日南病院診療案内?紹介受診の手引き?」発行(院外向け)
当院の診療状況・機能を案内する目的で、平成15年1月から作成配布しており、医師会の先生等より好評を得ている。発送先は南那珂2市2町全ての病院・診療所、医療関連施設など約200カ所におよぶ。
18年度は第8版(平成18年7月)を発行した。 - (b)「連携科だより」の発行、 myweb システムによる情報提供(院内向け)
連携に関する様々な情報を院内職員へ伝達する目的で「連携科だより(スマイル通信)」をほぼ毎月発行した。また電子カルテ上のコミュニケーションツール myweb 会議室「医療連携科から」に随時様々な情報を提供し、職員への情報提供につとめた。 - (c)地域医療機関訪問・情報交換
地域の医療機関の現状確認・連携科PRを目的に、18年度は2回(4月:串間地区、1月:日南地区)施設訪問をおこなった。これまでに11回46施設(重複有り)(病院9施設、診療所30施設、老健施設2施設、特別養護老人ホーム2施設、調剤薬局3施設等)へ訪問をおこなったことになる。また、新規施設への訪問も行なった。 - (d)各種会議等への出席
南那珂在宅ケア研究会(毎月第2火曜日)、南那珂緩和ケア研究会、等の会議に出席し、情報交換などを通じて連携を深めている。
4)院外連携部門との連携 – 宮崎医療連携実務者協議会の設立
県内の病院等の医療連携実務者が集まり、交流及び連携を通してさらなる医療連携の推進を図る目的で、平成18年9月に木佐貫医長が代表世話人、黒木師長が世話人となり「宮崎医療連携実務者協議会」が設置された。協議会活動を通して、医療連携担当者のネットワークづくりがすすんでいる。
第1回 平成18年9月8日(金)開催 潤和会記念病院 参加104名
講演「連携協議会に期待するもの」小泉一行氏(関東中央病院)、連携部門報告(4病院)
第2回 平成19年1月20日(土)開催 県立宮崎病院 参加118名
講演「大分岡病院の連携への取り組み、これからの医療連携」大塚 光宏氏(敬和会大分岡病院)、連携部門報告(3病院)
5)各種研修の実施、運営等
- (a)県立日南医療連携セミナー(医療連携科主催)
圏域内医療機関等のレベルアップ・連携推進を目的として、4回実施し好評を得た。
開催日時 | 内容 | 参加者数 |
---|---|---|
2006.4.26 第11回 |
「胃瘻の構造とは」松田 俊太郎(外科) 「胃瘻のケア」 河野 穂波(看護部6西主任看護師) |
102名 |
2006.9.14 第12回 |
「地域医療における形成外科の役割」 江良幸三(形成外科・皮膚科) |
73名 |
2007.3.7 第14回 |
「知っておきたい褥瘡のケアと予防の知識」田中 香(WOC 看護認定看護師、スミスアンドネフュー・ウンドマネジメント株式会社) | 108名 |
2007.3.7 第14回 |
「脳卒中の診断と治療」米山 匠(脳神経外科) 「脳卒中の急性期リハビリテーション」本村暢生(リハビリテーション科) |
113名 |
- (b)スマイル会?南那珂地区透析施設看護師勉強会
会事務局である透析室をサポートし、勉強会の運営に協力している.
を連携室でサポートしている。
第14回(2006年6月29日)58名参加
第15 回(2006年12月21日)60名参加 - (c)衛星遠隔看護研修講座(看護ケア講座)(看護部主催)
ほぼ毎月1回当院で開催しており、案内送付及び申込受付等に連携科が協力した。 - (d)在宅酸素重症児連絡会(小児科主催、医療連携科協力)
当院管理の在宅重症児について、当院小児科医師を中心に情報交換を行いよりよい対応をめざす会。参加者は医療(病院、訪問ステーション)、福祉(行政、保健所)、消防等。
第6回(2006年6月 6日)27名参加
第7回(2006年9月19日)20名参加
第8回(2007年1月16日)23名参加 - (e)南那珂リスクマネージャー研究会(看護部リスクマネジメント委員会主催)
病院リスクマネージャー(看護師)間の交流を通じて地域全体の医療安全文化の向上を目指す.連携科では設立時より運営のサポートをおこなってきた。
第1回(2006年4月18日)6病院47名
第2回(2006年10月13日)6病院70名
第3回(2007年3月2日)9病院50名 - (f)南那珂栄養連携勉強会(栄養管理科、医療連携科主催)
管内の栄養士の交流を通して、継続して適切な栄養管理ができることを目指す。
第1回(2006年10月 6日)24名参加
第2回(2006年11月30日)14名参加
第3回(2007年1月16日)20名参加 - (g)南那珂脳卒中連携協議会(医療連携科主催)
中部病院に回復期リハビリ病棟が開設されたことをうけて、脳卒中患者のシームレスな連携をめざすために設置。第1回を3月22日に開催した。 - (i)院内研修の院外オープン化
緩和ケア講演会、オストメイト交流会など院外から参加可能な研修も随時広報を行った。
2. 南那珂医師会との協力・連携
(1)医師会運営への協力
地元2市2町の医師会である南那珂医師会理事に、当院代表として木佐貫篤医長(臨床検査科/医療連携科)が任命され、理事会(毎月第3水曜日)出席等を通じて、医師会と当院の連携に努めている。
(2)在宅ケア、緩和ケアへの関わり
南那珂医師会主催で日南地区と串間地区で「南那珂在宅ケア研究会」がおこなわれている。このうち日南地区で開催される研究会(毎月第2火曜19時?20時、南那珂医師会館)には、当院看護部・医療連携科もメンバーとして参加しており、毎回数名出席している。平成18年度より、年2回(7月、2月)のテーマを緩和ケアとすることになり、平成18年7月例会では、当院4西病棟より事例発表(ターミナルの2事例)、また平成19年2月例会では、栄養管理科よりたんぽぽ食(緩和ケア食)の発表を行った。また串間地区の研究会(毎月第4水曜日19時?20時)では、平成19年1月例会において、木佐貫医長・黒木師長(いずれも医療連携科)が講演をおこなった。
平成14年12月に発足した「南那珂緩和ケア研究会」には、引き続き当院から幹事として清水サナエ主任看護師(手術室、緩和ケアグループ)が参加している。
3. 地域諸機関からの研修・見学等
県立日南病院では、地域との医療連携充実及び明日の医療を担う人材育成のために、南那珂地区をはじめとする各教育機関、また消防署や地域医療機関等からの研修・見学等を毎年受け入れている。
平成15年度から宮崎大学医学部6年生のクラークシップを受け入れることになり、平成18年度は18名(内科・神経内科4名、外科4名、整形外科1名、産婦人科2名、眼科2名、放射線科5名)を受け入れた。
なお、平成18年度の各種実習研修等の受け入れ実績は次のとおりである。
(1)教育機関等
大学、短期大学、高等学校の実習見学受け入れ
期間 | 受け入れ科 | 主な実習内容 |
---|---|---|
4月4日 ~4月14日 | 産婦人科 (1名) | 産婦人科全般 |
4月17日 ~4月28日 | 産婦人科(1名) 整形外科(1名) 放射線科(1名) |
産婦人科全般 整形外科全般 放射線科全般 |
5月8日 ~5月19日 | 内科・神経内科(1名) 外科(1名) 臨床検査科(1名) |
内科・神経内科 全般 外科全般 放射線科全般 |
5月22日 ~ 6月2日 | 内科・神経内科(1名) 外科(1名) |
内科・神経内科 全般 外科全般 |
6月5日 ~ 6月16日 | 外科(1名) 放射線科(1名) 眼科(1名) |
外科全般 放射線科全般 眼科全般 |
6月19日 ~6月30日 | 外科(1名) 放射線科(1名) 眼科(1名) |
外科全般 放射線科全般 眼科全般 |
7月3日 ~7月14日 | 内科・神経内科(1名) | 内科・神経内科 全般 |
7月18日 ~7月28日 | 内科・神経内科(1名) 放射線科(1名) |
内科・神経内科 全般 放射線科全般 |
期間 | 学校名 | 実習生数 | 備考 |
---|---|---|---|
4月17日 ~7月28日 | 九州保健福祉大学 4月17日~5月13日 2名 5月15日~6月3日 2名 6月12日~7月1日 2名 7月10日~7月28日 2名 |
8名 | 実務実習 |
9月4日 ~30日 | 九州大学 | 1名 | 実務実習 |
10月2日 ~10月27日 |
星薬科大学 | 1名 | 実務実習 |
期 間 | 学校名 | 実習生数 | 主な実習内容 |
---|---|---|---|
4月10日~ 6月16日 | 玉野総合医療専門学校(4年) | 1名 | 長期臨床実習 |
5月8日~ 6月30日 | 神村学園医療福祉専門学校(3年) | 1名 | 長期臨床実習 |
5月8日~7月14日 | 沖縄医療福祉専門学校(3年) | 1名 | 長期臨床実習 |
5月8日~7月14日 | 宮崎リハビリテーション学院(3年) | 1名 | 長期臨床実習 |
7月3日~9月8日 | 玉野総合医療専門学校(4年) | 1名 | 長期臨床実習 |
7月18日~9月22日 | 沖縄医療福祉専門学校(3年) | 1名 | 評価実習 |
8月14日~10月 6日 | 常葉学園医療専門学校(4年) | 1名 | 長期臨床実習 |
8月21日~10月27日 | 宮崎リハビリテーション学院(3年) | 1名 | 長期臨床実習 |
10月30日~11月17日 | 神村学園医療福祉専門学校(2年) | 1名 | 評価実習 |
10月30日~12月8日 | 第一リハビリテーション学院(3年) | 1名 | 長期臨床実習 |
1月15日 ~1月26日 | 宮崎リハビリテーション学院(2年) | 2名 | 評価実習 |
2月13日~2月23日 | 宮崎リハビリテーション学院(2年) | 2名 | 評価実習 |
3月5日 ~3月16日 | 第一リハビリテーション学院(2年) | 2名 | 評価実習 |
期 間 | 学校名 | 主な実習内容 |
---|---|---|
11月6日~11月17日 | 日南学園高等学校(3名) | 給食管理 |
2月5日~2月16日 | 南九州大学(2名) | 栄養管理 給食管理 |
学校名 | 課程 (修業年限) |
学年 | 実習生数 | 実習期間 (延べ日数) |
実習病棟 |
---|---|---|---|---|---|
宮崎県立看護大学 | 看護学士(4年) | 3年 | 29名 | 289日 | 4東(NICUを含む)産科外来 |
4年 | 8名 | 102日 | 4東(NICUを含む)産科外来 5東、6東、6西 |
||
日南学園看護専攻科 | 看護師(2年) | 1年 | 25名 | 250日 | 3東、4西、5東、5西、6東 |
2年 | 37名 | 1180日 | 3東、4東、4西、5東、5西、6東、6西 | ||
日南学園高校看護科 | 看護師(3年) | 1年 | |||
2年 | 20名 | 280日 | 5東、5西、6東、6西 | ||
3年 | 29名 | 360日 | 5東、5西、6東、6西 | ||
日南学園田野看護専攻科 | 看護師(2年) | 2年 | 14名 | 336日 | 4東 |
日南看護専門学校 | 看護師(3年) | 1年 | 38名 | 223日 | 3東、4西、5東、5西、6東、6西 |
2年 | 44名 | 1542日 | 3東(ICU含む)、4西、5東、5西、6東、6西、4東、小児科外来、OP室、透析室 | ||
3年 | 43名 | 1562日 | 3東(ICU含む)、4西、5東、5西、6東、6西、4東、透析室 | ||
合 計 | 287名 | 6124日 |
【ふれあい看護体験】
これからの社会を担っていく高校生と病院・施設関係者が交流して、医療や看護のあり方を共に考えていくきっかけをつくること、また、患者さんとのふれあいを通し、看護することや人の命について理解と関心を深める機会を提供すること、を目的として「ふれあい看護体験」を実施した。
日時 | 平成18年7月27日(木)9:00~15:15 | |
---|---|---|
参加対象 | 県立日南高等学校 | 14名 |
県立日南農林高等学校 | 2名 | |
日南学園高等学校 | 6名 | |
計 22名 | ||
実施病棟 | 全病棟7ヶ所(3東・4東・4西・5東・5西・6東・6西) | |
体験内容 | ~ 看護の心をみんなの心に~ 看る!触れる!学ぶ! (1)清潔の援助(シャンプー、足浴など) (2)体温・血圧・脈拍測定 (3)食事の援助 (4)体位と姿勢(車椅子搬送など) (5)身の回りの世話・環境整備 (6)排泄の援助 (7)活動(散歩・運動・患者さんとの会話) |
(2)行政機関等
【消防署】
1)救急救命士院内研修
研修期間 | 研修者、人数 | 主な研修内容 |
---|---|---|
5月15日~6月9日 | 日南市消防本部消防士長 1名 | 救急患者の初期治療 |
2)救急救命士気管挿管実習
平成17年度から救急救命士による気管挿管実習を開始した。これは手術室で全身麻酔を受けた患者に対して実際に気管挿管の実習を行うもので、実習に際しては麻酔科の専門医師が常時付き添って救急救命士の指導にあたり安全性を確保しながら行っている。
18年度は県南二市二町では初めて30症例の気管挿管実習が修了したため、7月7日(金)に実習修了証授与式を講堂で行った。
研修期間 | 研修者、人数 | 主な研修内容 |
---|---|---|
4月1日~3月31日 | 日南市消防本部消防士長 2名 | 全身麻酔時における気管挿管実習 |
3)MC(Medical control)検証会
平成15年度からMC(Medical control)検証会を開始した。これは、救急救命士と当院医師等が出席して、実際に行われた救急出動の事例を検証することで今後の活動に役立て、あわせて救急救命士の技量向上を目的として行われている。
平成18年度の実施状況は、次のとおりである。
会場:県立日南病院講堂等
開催回数 | 日時 | 内容 | 出席者 |
---|---|---|---|
第11回検証会 | 二次検証会は実施せず | ||
第12回検証会 | 5月29日 | その他 1事例 | 医師 3名 日南市消防署 7名 串間市消防署 4名 |
第13回検証会 第14回検証会 第15回検証会 | 二次検証会は実施せず | ||
第16回検証会 | 3月5日 | DC 1事例 その他 1事例 | 医師 1名 日南市消防署 7名 串間市消防署 2名 |
第17回検証会 第18回検証会 第19回検証会 | 二次検証会は実施せず |
(3)地域の医療機関等
【薬剤師研修】日南、串間地区薬剤師会処方検討会
検討会日時 | 出席者 | 主な検討内容 |
---|---|---|
6月21日 | 薬剤部及び地区薬 剤師会会員 7名 | ・電子カルテシステム導入後の状況について ・地区薬剤師会からの要望について ・県病院と地区薬剤師会との連携強化について |
【看護師研修】
研修期間 | 研修者、人数 | 主な研修内容 | 受け入れ病棟 |
---|---|---|---|
4月19日~26日 (3日間) | 日南看護専門学校 実習指導教員 2名 | 病棟概要 病棟構造・物品 看護の実際 | 4東・6東 産婦人科外来 |
7月21日 | 倫生会三州病院 手術室主任他 3名 | 使用済医療機器洗浄の実際を学ぶ | 中央材料室 |
8月3日 | (株)日本医療事務 センター西部事業部 営業物流課 2名 | 回収から配布・使用までの工程見直し パスツール方式視察 | 中央材料室 |
10月5日 | 西都救急病院 感染対策委員他 2名 | 使用済医療機器洗浄の実際を学ぶ | 中央材料室 |
4. 地域への教育活動等
(1)県立日南医療連携セミナー
地域医療連携室主催で、4回開催した。対象は南那珂地区の医療従事者。
開催日時 | 内容 | 参加者数 | 場所 |
---|---|---|---|
2006.4.26 第11回 | 「胃瘻について」 松田俊太郎(外科) 「胃瘻のケア」 河野穂波(6西) | 102名 | 講堂 |
2006.9.14 第12回 | 「地域医療における形成外科の役割」 江良幸三(形成外科・皮膚科) | 73名 | 講堂 |
2006.12.13 第13回 | 「知っておきたい褥創のケアと予防の知識」 田中香氏 (WOC 看護認定看護師・スミスアンドネフュー・ウンドマネジメント株式会社) | 108名 | 講堂 |
2007.3.7 第14回 | 「脳卒中の診断と治療」米山匠(脳神経外科) 「脳卒中の急性期リハビリテーション」 本村暢生(リハビリテーション科) | 113名 | 講堂 |
(2)呼吸生理と人工呼吸器に関する講義
講演:呼吸生理と人工呼吸器
講師:長田直人(麻酔科)
開催日:2006年6月17日 宮崎市・アズムホール
(3)「思春期と性」性教育講演会 宮崎県学校・地域保健連携推進事業
講演:「思春期と性」
講師:春山 康久(産婦人科)
開催日:2006年10月26日 南郷町・南郷中学校
(4)「性感染症について」講演会 いのち健やか性教育研修会
講演:「性感染症について」
講師:春山 康久(産婦人科)
開催日:2006年11月25日 日南市・生涯学習センターまなびピア
(5)衛星遠隔研修実践講座(看護ケア)
平成16年6月から衛星通信を利用した看護研修講座を開設している。平成18年10月の「接遇講座」は院内職員研修としておこなった。また、日南・串間・南那珂地域の医療施設にも呼びかけており、院外の参加者は全体の約40%であり地域に貢献していると考える 。
開催日時 | 内容 | 参加者数(人) |
---|---|---|
5月25日 | 「看護能力評価」 ~クリニカルラダー導入を通じて能力評価の取り組みを紹介~ | 34 |
6月22日 | 「新人教育」~プリセプターシップの実例~ | 33 |
7月27日 | 「感染看護」 | 63 |
8月27日 | 「救急看護」 | 127 |
9月28日 | 「ナースに必要な栄養学」~NSTへの取り組み~ | 36 |
10月26日 | 「接遇講座」 | 117 |
11月9日 | 「老年看護」 | 35 |
12月14日 | 「糖尿病看護」 | 49 |
1月25日 | 「ナースに求められる看護ケア」~フィジカルアセスメントの技術と知識~ | 51 |
3月22日 | 「臨床緩和ケア」 | 33 |
合計 | 578 |
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 合 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3東・ICU | 3 | 5 | 9 | 4 | 2 | 2 | 9 | 1 | 35 | ||||
4東・NICU | 5 | 3 | 7 | 1 | 1 | 3 | 20 | ||||||
4西 | 1 | 4 | 2 | 3 | 10 | ||||||||
5東 | 4 | 2 | 1 | 5 | 5 | 2 | 4 | 8 | 3 | 34 | |||
5西 | 3 | 1 | 5 | 11 | 5 | 2 | 2 | 29 | |||||
6東 | 2 | 3 | 5 | 5 | 1 | 2 | 1 | 3 | 22 | ||||
6西 | 2 | 1 | 2 | 8 | 4 | 17 | |||||||
外来 | 1 | 7 | 1 | 2 | 11 | ||||||||
透析室 | 2 | 3 | 1 | 1 | 1 | 8 | |||||||
手術室 | 3 | 1 | 2 | 5 | 1 | 4 | 2 | 2 | 4 | 24 | |||
中央材料室 | 1 | 1 | 2 | ||||||||||
医療連携室 | 1 | 1 | 2 | ||||||||||
看護部 | 1 | 2 | 1 | 2 | 2 | 2 | 1 | 11 | |||||
その他 | 4 | 4 | 4 | 12 | |||||||||
院外(看護部含) | 104 | 104 | |||||||||||
小計 | 0 | 26 | 18 | 22 | 61 | 22 | 104 | 26 | 15 | 33 | 0 | 14 | 341 |
院外 | 8 | 15 | 41 | 66 | 14 | 13 | 9 | 34 | 18 | 19 | 237 | ||
合 計 | 0 | 34 | 33 | 63 | 127 | 36 | 117 | 35 | 49 | 51 | 0 | 33 | 578 |
*4月・2月の講座は参加者少数のため中止とした
5. スマイル会の活動
18年度のスマイル会の活動については、次のとおりである。
開催日時 | 平成18年6月29日 |
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参加者 | 58名 |
テーマ | 「バスキュラアクセストラブルに対する治療戦略について」 春光会病院 医師 松村仁 「CAPD」 春光会 看護師 浜田くみ.迫畑みどり |
2007.3.7 第14回 |
「脳卒中の診断と治療」 米山 匠(脳神経外科) 「脳卒中の急性期リハビリテーション」 本村 暢生 (リハビリテーション科) |
開催日時 | 平成19年12月21日 |
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参加者 | 60名 |
テーマ | 南那珂における災害対策について 「八代市の透析施設における災害対策」 八代総合医療センター 内科部長 若松志保 「当院の透析室における災害対策」 春光会病院透析室 看護師 迫畑みどり |
6. 献血への協力
県立日南病院では、地域が必要とする安全性の高い血液を確保し、県民の皆様の健康と生命を守るため宮崎県赤十字血液センタ-が病院構内で実施する献血に積極的に協力している。
献血実施日 | 平成18年 6月19日 平成19年 1月18日 |
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献血受付者数 | 46名 |
7. 県立日南病院祭
第8回県立日南病院祭を平成18年11月26日(日)に開催しました。
小雨が降るなど生憎の天候でしたが、今年も病院職員はじめ地域の皆様や宮崎大学医学部・県立看護大学・日南学園看護専攻科や日南看護専門学校の学生、日南消防署のご協力も得て、約2,000名の参加者で大変賑やかな病院祭になりました。来場者からのアンケートには「とても楽しく過ごせた」「来年もまた来たい」「ためになった」等の声を多数いただきました。
各コーナーの紹介
病院体験コーナー
- 手術室を見てみよう
- 小学生医学体験教室
- 病院食の試食
- 妊婦体験
- 正しい手洗い
- 救急車試乗体験
健康コーナー
- ノースモークでクリーンアップ
- 血糖値・血圧・身長等検査測定
展示コーナー
- クリニカルパス
- 臓器移植に関するパネル展示
- X線機器見学等
みんなのコーナー
- スケッチ大会作品展
- 総合作品展
得・とくコーナー
- フリーマーケット
- スタンプラリー
アトラクション
- 獅子舞奉納(天翔)
- 日南カトリック園児(歌&踊り)
- 藤間流寿樹会(日本舞踊)
- ビブレフラ星倉飫肥(ハワイアンフラ)
- 潮わらばー会(沖縄エイサー)
- マジシャン・カッシー(マジックショー)
- 桑水流ファミリー(民謡日本一)
- 日南看護専門学校ダンスチーム
- 県立日南病院音楽部(フルート・エレキギター演奏)
- のだ小児科医院 野田院長「禁煙のはなし」
ご協力いただいた方々
宮崎大学医学部学生、県立看護大学、日南学園(看護専攻科)、日南看護専門学校 アトラクション参加の皆様、フレッシュマートキッチン、日南市消防本部他
8. 各診療科等が協力した地域の催し、イベント等
平成18年度に各診療科が協力した地域の催しは次のとおりである。
【イベントへの当院職員の派遣】
- 「おっぱい相談会」
平成18年8月1日(火) 会場:宮崎市宮崎保健所
当院看護師2名
平成18年8月4日(金) 会場:都城市母子保健センター
当院看護師1名 - 「いいお産の日会」
平成18年11月3日(金) 会場:宮崎市宮崎保健所
当院看護師1名 - 「日南市防災訓練」
平成18年8月27日(日) 会場:日南市宮浦
当院看護師2名
【イベント時における急患等の搬入対応への協力依頼】
- 油津港まつり2006
平成18年7月22日(土)~23日(日) - 富土海水浴場 砂の造形大会
平成18年8月6日(日) - 全国棚田サミット
平成18年10月6日(金)~7日(土) - 第29回飫肥城下まつり
平成18年10月21日(土)~22日(日) - 第11回油津堀川まつり
平成18年11月11日(土)~12日(日) - 第6回つわぶきハーフマラソン IN日南
平成18年11月19日(日) - 広島東洋カープ春季キャンプ
平成19年2月14日(日)~28日(水) - 第9回日南車いすマラソン大会、市民福祉まつり
平成19年3月4日(日)